もりそばとざるそばの違い!ざるの方が高い理由を解説!

私は無類の麺類好きです。ラーメンやうどんスパゲティなど、麺であれば何でも好きです。そして、もちろんそばも大好きです!小さい頃に家族の行きつけのそば屋があって、よくそこに食べに行ってました。

いつも父親がざるそばを2枚に対し、子供の私はもりそば1枚だったので、もっと食べたくて父親が羨ましかったのを覚えています。小さいころから食い意地が張っていた私です(^_^;)

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そんな私には小さい頃からの疑問があります。そば屋にはもりそばざるそばという2種類のメニューがありますが、どちらもせいろに載って出てきます。

唯一の違いがざるそばには海苔がのってるというだけの気がしますが、海苔がのってるとなぜざるなんでしょうか?海苔そばじゃダメなんでしょうか?一体、何が違うのかよくわかりません!

しかも、ざるそばの方が高いです。海苔がちょっとのってるだけで、値段に差がつくのも納得感がありません。

小さい頃からずっと疑問で大人になっても、その違いが分からず、とりあえず、もりそばの方が安いので、私はいつも、もりそばを頼んでいます。

しかし、もりそばとざるそばは本当は何が違うのでしょうか?今回はもりそばとざるそばの違いについて調べてみたので、その違いについてお伝えします。

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目次

もりそばとざるそばの歴史!

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もりそばとざるそばは、一体どこが違うのでしょうか?その歴史を調べてみると実はちゃんとした違いがありました。

まずはもりそばとざるそばの歴史を見ていきましょう!

もりそばの由来

その昔、そばは団子状にしたものを焼いたり、蒸したりして食べる蕎麦掻きという食べ方でした。それが江戸時代中期になると細長く切ったものを茹でて、漬け汁に漬けて食べるという、お馴染みの食べ方が主流になりました。これをそば切りといいます。

やがて、汁を最初からかけた状態で提供する、今のかけそばと同じスタイルのぶっかけそばという形式が流行り始めます。

この時にぶっかけそばと区別するために、そば切りのことを、麺をそのまませいろなどに盛って出すことから、もりそば(盛りそば)と呼ぶようになったのです。

もりそばの器にせいろを使う理由は、元々、そばにはせいろで蒸すという調理法もあったため、器にせいろを使うようになったようです。

ざるそばの由来

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もりそばが定着すると、やがて蕎麦の実の中心部分のみの粉で作った白っぽい麺をざるに持って出すスタイルが流行り始めました。

このざるに盛って出すスタイルを既存のもりそばと区別するために、ざるに盛って出すことからざるそばと呼ぶようになりました。

このざるそばを最初に出したのが、江戸の深川洲崎(現在の江東区木場の辺り)の伊勢屋と言われています。

伊勢屋では竹のざるに持ったそばを出すだけのスタイルでしたが、当時の深川の辺りは、江戸のリゾート地だったため、そのブランドイメージもあり、またたく間に人気になりました。

やがて、江戸の下町のそば屋でも、伊勢屋を真似する所が増えていきました。そして、そば自体はもりそばと質は変わらないのに、高級なざるそばとして出すようになったのです。

やがて、明治時代になると、もりそばとざるそばを更に差別化するために、ざるそばの方のスタイルに次のような変化が出始めました。

  • 漬け汁に同量のみりんを加えて、コクを出した
  • 麺の上に揉み海苔をのせた


当時、みりんは贅沢な調味料だったため、みりんを混ぜた漬け汁は濃厚で高級なものだったのです。このような漬け汁は御前返しと呼ばれています。

ここまでの差があれば、ざるそばの方が高い理由も納得です!値段の差に見合った分の材料の差があるわけです。ここまではもりそばとざるそばの違いは、明確なものだったわけです。

もりそばとざるそばの違い

さて、ここまでで分かるのは、もりそばとざるそばの違いは、次の3つです。

  • 器がせいろかざるかの違い
  • 漬け汁にみりんが入っているかどうか
  • 揉み海苔がのっているかどうか


また、一説によると、これらに加えて、もりそばには二番だしが使われていたのに対し、ざるそばはもりそばよりも高級にするために、一番だしを使っていたという説もあります。

しかし、現在のそば屋さんでは、ざるそばの方の器もせいろだし、漬け汁にみりんなんて入ってない気がしますが、これらの違いはどうなってしまったのでしょうか?

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現在の違いは…

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昔のそば屋では、もりそばもざるそばも扱うお店は別でした。しかし、現在はもりそばもざるそばも同じ店で扱うようになりました。

こうなると器や漬け汁、麺などを、もりそば用とざるそば用に分けるのは手間になってきます。器と漬け汁を区別するお店は、段々と減ってきて、ほとんどのお店ではざるそばの器もせいろになってしまい、漬け汁はもりそばのものが、出されるようになってしまったのです。

そして、唯一の違いがもみ海苔がのってるかどうかだけになってしまったわけです…。しかし、お店によっては、今でも器や漬け汁、そして麺の質などでしっかりと区別しているこだわりのお店もあります。

というわけで、ここまでお伝えした様々なそばの変遷をたどると下の画像のようになります。

【そばの変遷】

色々と変遷してきましたが、現在ではもりとざるの違いは、海苔がのってる事以外は曖昧なものになってしまっているようです。しかし、実は最近、気づいたのですが、そば屋にはもりそば、ざるそば以外にもせいろそばを扱っているそば屋があります。

もりそばもざるそばもせいろに盛られて出てくるのに、せいろそばは何が違うのでしょうか?

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もりそばとせいろそばは何が違う?

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もりそばせいろそばは何が違うのでしょうか?

実は特に違いはなくどちらも同じものです!

もりという言葉は、「ただ盛っただけ」という安っぽいイメージですが、せいろだとせいろに盛られた美味しそうな、そばをイメージすることができます。

確かにもりそばとせいろそばだったら、せいろそばの方が美味しそうですね!

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まとめ

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子供の頃は父親がざるそばで、私はもりそばだったので、もりそばはざるそばより格下のイメージがずっとありました。しかし、ほとんどの場合はやっぱり海苔の有無だけだったんですね…。

なんで海苔がのってるとざるなのか子供の頃からの疑問が解けてスッキリしました!

そして、私は今後ももりそばを食べることにします。その方が安いので…(笑)

ちなみにそばの違いはもりそばやざるそばだけじゃないですよね?

粉の種類や具材の違いによっても、様々な違いがあります。

その辺りの違いについては、こちらの記事に書いているので、良かったらご覧ください!