白身魚と赤身魚の違い!実は誤解が多いそれぞれの特徴を徹底解説!

日本は世界有数の魚食大国ですね。普段、何気なく食べている魚には、白身魚赤身魚がいます。

魚を食べたことがある人なら誰だって知ってることですよね?

じゃあ、白身と赤身の違いって何なのでしょうか?

実は単なる身の色の違いじゃないんです。だから、意外な魚が白身魚だったり赤身魚だったりするんですよ!

というわけで、今回は白身魚と赤身魚の違いを解説しますよ!

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目次

白身と赤身の違い

白身と赤身の違いというのは、実は魚に限らず、動物なら全般的に白身と赤身に分かれるんです。

そして、その違いは筋肉にあるのです。

白身は速筋、赤身は遅筋

白身と赤身の違いは筋肉の種類の違いです。

筋肉は大きく分けると速筋と遅筋という2種類があります。

速筋

速筋は瞬発力と力が強いものの、持久力は低い筋肉で、白っぽい色をしている筋肉です。

短時間に最大の力を発揮する必要がある場合に役に立つ筋肉です。人間であれば100m走や重量挙げなどの競技者は速筋の比率が高いです!動物ならチーターのような猛スピードで獲物を追いかけて捕らえる肉食獣は速筋の比率が高いです。

動物番組でチーターに追いかけられてるインパラがジグザグに走って逃げていますが、これはチーターになるべく長距離を走らせて、疲れて諦めてくれるのを狙っていると言われています。チーターが長距離走は苦手なことを草食動物たちは本能で知っているわけです。

そして、魚の場合も白身魚は速筋の比率が高いのです。

遅筋

遅筋は瞬発力と力は速筋に比べると弱いですが、持久力が高い筋肉です。

長時間に渡り、力を発揮するためにたくさんの酸素を筋肉に供給する必要があるため、遅筋にはヘモグロビンミオグロビンといった酸素を運搬するための物質がたくさん含まれています。

ヘモグロビンとミオグロビンは赤い色をしているため、遅筋は赤い色をしています。人間であれば長距離走の競技者は遅筋の比率が高いです。

動物の場合は、渡り鳥は長時間に渡って、飛び続ける持久力が必要なので遅筋の比率が高いです。

そういえば、私たちが普段スーパーで買う鶏肉は白っぽい色ですが、鴨の肉は真っ赤ですよね!空を飛ぶ鴨は、遅筋の比率が高いため、赤い色をしています。一方でにわとりは空を飛ばないので、持久力は不要です。そのため、速筋の比率が高く身の色が白くなります。

そして、魚の場合も赤身魚は遅筋の比率が高いのです。

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というわけで、白身と赤身の違いは、筋肉の違いだと分かりました。

でも、これだけだと実は白身魚と赤身魚を、完全に見分けることはできません。

それは単純に身の色だけでは区別がつかないからなんです。

そこで、次からは白身魚と赤身魚の特徴を見てきましょう。

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白身魚の特徴

まずは白身魚から見ていきましょう。

白身魚にはこんな魚がいるんですよ!

代表的な白身魚

大京的な白身魚にはこんなのがいます。

白身魚

  • ヒラメ
  • カレイ
  • フグ
  • スズキ


一つの海域にとどまって回遊しない魚たちです。高級魚が多いのが特徴です(^_^)a

敵から逃げたり、獲物を捕まえる時以外にはあまり泳ぐ必要がないため、瞬発力重視の速筋中心の筋肉のため、白身です。

白身魚の栄養

白身魚は脂肪分が少なく、淡白な味わいです。

高タンパク低脂肪な食材なので、ダイエットに適していますね!火を通しても身がふっくらしているので、焼いても煮ても美味しいですが、煮て食べるともっとも美味しいです。

刺身でもしっかりした歯ごたえがあり、美味しいですが、淡白な味なので、ただの刺身で食べるだけでなく、ソースをかけてカルパッチョにして食べたりもしますね~。

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赤身魚の特徴

今度は赤身魚の特徴を見ていきましょう!

赤身魚にはその生態から、近海性回遊魚と遠洋性回遊魚に分かれます。

代表的な近海性回遊魚

近海性回遊魚にはこのような種類がいます。

近海性回遊魚

  • アジ
  • さんま


これらの魚は敵から身を守るために、常に泳ぎ続けています。

アジやさんまなどは、焼くと身が白くなるので、白身魚のような気がしますが、実は赤身魚です。その証拠に焼く前の身は赤いですよね!

これらの魚は、捕食されないように寝ている間も泳ぎ続けます。そんな驚きの生態ゆえに、常に泳ぎ続ける持久力が必要になるため、遅筋の比率が高いのです。日本人が最も良く食べるポピュラーな魚が多いですね(^-^)

このように赤身魚は焼く前の身の色が赤く、血合いの部分も多いのが特徴です。

焼いた後の身の色で区別すると間違えてしまうので要注意ですよ

近海性回遊魚の栄養

近海性回遊魚は、脂肪分が高く旨味も強いです。

その脂肪分には脳の働きを活発にするDHAや血液をサラサラにするEPAなどが多く含まれています。

その他にも血液中のコレステロールの上昇を抑える働きなどがあるため、生活習慣病予防に適した食材ですね!油が乗っているので、シンプルに焼くのが一番美味しい調理法でしょう!

また、サバの味噌煮など煮魚にするのも美味しいですね!刺身でも美味しいですが、生の場合は生臭さを敬遠する人も多いので、鮮度命です。

代表的な遠洋性回遊魚

遠洋性回遊魚にはこのような魚がいます。

遠洋性回遊魚

  • マグロ
  • カツオ


広い海域を泳ぎ回る魚が多いですね。

日本人が大好きな魚ばかりです!

遠洋性回遊魚の栄養

遠洋性回遊魚も脂肪分が高く、旨味が強い魚です。

また、赤身の魚にはヘモグロビンとミオグロビンが含まれてますが、遠洋性回遊魚は特に多量のヘモグロビンとミオグロビンが含まれています。

ヘモグロビンとミオグロビンは、鉄の化合物なので、鉄分を多く含みます!貧血の改善に有効な食材ですね。

遠洋性回遊魚は、火を通すと固くなってしまうため、美味しい食べ方は刺身などの生食の一択です!

世界でも魚を生で食べる食文化は、日本が最も発達してるため、これまで遠洋性回遊魚はもっぱら日本で多く消費されていましたが、最近の日本食ブームで、世界的に消費量が増えています。回遊魚は回遊するという生態の都合上、養殖が難しい魚が多いのも特徴です。

しかし、最近ではマグロの完全養殖もできるようになってきました!養殖マグロは、まだ少し高いですが、美味しいマグロを安く食べられる日が待ち遠しいですね!

ちなみに鮭は赤身魚のようで、実は白身魚なんです!鮭の身の赤さは別の驚くべき栄養素によるものです。

詳しくはこちらの記事をご覧ください!
鮭は白身魚!驚くべき栄養素アスタキサンチンの効能とは?

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まとめ

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今回は白身魚と赤身魚の違いと栄養素についてでした。

魚は良質なたんぱく質を含んでいます。魚の脂肪分も健康に良い効果を持っている上、冷たい海の中でも燃焼しやすいように低い温度で融けるため、燃えやすくて体に溜まりにくいというのも特徴です。本当に魚はヘルシーな食材ですね!

ただ、日本はあまりに魚が好きなせいか食べるばかりで、水産資源の保護は他国に比べて遅れているような気がします…。

美味しい魚はいつまでも食べ続けたいな~と願う管理人でした!