先日、飛行機に乗ったのですが、機内のキャビンアテンダントの人数が少なめでした。世界との激しい競争によって、航空会社の経営も厳しく、人件費削減のために、ギリギリの人数にしているからなんだそうです。
昔はキャビンアテンダントと言えば、女性が憧れる花形の職業でしたよね。でも、現代ではキャビンアテンダントは、昔のような人気は無く、常に人手不足なんだそうです。
時代が変わったんですね~^^;
でも、変わったと言えば、いつからか呼び名自体も変わりましたよね。
昔はスチュワーデスという名前だったはずなのに、いつの間にかキャビンアテンダントなんて名前に変わってしまいました。
いったいこの2つには何か違いがあるのでしょうか?なぜ、呼び名が変わってしまったのでしょうか?
気になったのでいつもの通り、色々と調べてみると、意外なことが分かりましたよ!
というわけで、今回はスチュワーデスとキャビンアテンダントの違いについてお伝えします。
目次
スチュワーデスとキャビンアテンダントの違い
飛行機の乗務員のことを、昔はスチュワーデス(stewardess)と呼んでいました。それがいつからかキャビンアテンダント(cabin attendant)に変わってしまったわけです。
意味や仕事内容に違いがあるのでしょうか?
実はスチュワーデスもキャビンアテンダントも、どちらも「客室乗務員」のことを指します。仕事の内容も全く同じです。
ただし、微妙な違いがあります。
スチュワーデスの方は女性の客室乗務員を指します。男性の場合はスチュワード(steward)と呼ぶのです。
一方のキャビンアテンダントには、性別の区別は無く、男女共にキャビンアテンダントなのです。
でも、キャビンアテンダントと言われると、やっぱり女性のイメージですよね。男性をキャビンアテンダントと呼ぶのには、やっぱり違和感を感じますよね^^;
日本の航空会社の場合、客室乗務員はほとんどが女性のため、どうしても「CAさん=女性」のイメージが強いんでしょうね。
海外の航空会社だと、普通に男性の客室乗務員もいるので、そっちに慣れてる人は、違和感が無いのかもしれません。
さて、どっちも基本的に違いが無いことが分かりました。
でも、違いが無いのに、なぜ呼び名が変わったのでしょうか?
次は呼び名が変わった理由を見ていきましょう。
呼び名が変わった理由
元々、スチュワードやスチュワーデスは、客船の客室乗務員のことを指す言葉でした。そこから、旅客機の客室乗務員もそう呼ぶようになりました。
しかし、1980年代のアメリカでは、あらゆる差別や偏見の無い言葉を使う「ポリティカル・コレクトネス」という考え方が広がりました。
信仰・思想・人種・職業・性別・年齢など、あらゆることで公平で中立的な言葉を使うことを目指したのです。
スチュワードとスチュワーデスも、性別によって職業の呼び名を分けている言葉です。それだと、よろしくないということで、アメリカではこれらの言葉を使うことを止めたのです。
しかし、日本ではしばらくの間は、スチュワーデスという言葉を使い続けていました。やがて、日本にも「ポリティカル・コレクトネス」の考え方が広がり、差別や偏見の無い言葉を使うようになりました。
その結果、性別の関係無いキャビンアテンダントという呼び名が使われるようになったのです。
職業を表す言葉で、同じような理由で使われなくなった言葉に、”看護婦“があります。今では”看護師“と呼びますよね?
これも”看護婦”が女性だけを指す言葉だったため、使われなくなったわけです。
時代の流れで、言葉の使い方も変わっていくんですね。いつまでも”スチュワーデス”とか”看護婦”なんて言葉を使っていると、白い目で見られる時代が来るかもしれませんね。
というわけで、今ではキャビンアテンダントを使うのが、すっかり一般的になりました。
でも、キャビンアテンダントという言葉は、実は正式な言葉じゃなんです。
なぜ正式じゃないのか?次は、その理由をお伝えします。
キャビンアテンダントなんて言葉は無い!?
キャビンアテンダントという言葉は、飛行機の客室乗務員を表す言葉として、すっかり定着しました。
しかし、実は欧米では飛行機の客室乗務員のことをキャビンアテンダント(cabin attendant)と呼ぶことは、あまりありません。
フライト・アテンダント(flight attendant)とか、キャビン・クルー(cabin crew)などと呼ぶ方が一般的です。
キャビンアテンダントなんて和製英語ができた理由は、テレビドラマの影響など諸説あるようですが、よく分からないみたいですね。
まぁ、言葉としては何の問題も無いので、気にせず使って大丈夫なんですけどね。
まとめ
というわけで、スチュワーデスとキャビンアテンダントの違いと、呼び名が変わった理由を見てきました。
もう一度、軽くまとめておきますね。
- スチュワーデス
- キャビンアテンダント
女性の客室乗務員を指す言葉
男女問わず、客室乗務員を指す言葉
【呼び名が変わった理由】
思想や人種、性別などあらゆる差別をなくした公平な言葉を使うべきという考え方である「ポリティカル・コレクトネス」が広がったため。
スチュワーデスも女性だけを指す言葉なので、正式な呼び名として、キャビンアテンダントを使うようになった。
なんだかいつの間にか呼び名が変わってしまいましたが、その背景にはこのようなことがあったわけです。
時代は移り変わってるんですね~。
とは言え、日本の航空会社のキャビンアテンダントは女性が多いので「キャビンアテンダント=女性」のイメージが強いのは私だけでしょうか^^;