私は休日の時間がある時に餃子を作るのが好きです!餃子が好きというのも、もちろんですが、黙々と皮を包んでいる作業が、ストレス解消になるんです。
つい先日もにんにくとニラを入れた餃子を、たくさん作って食べて至福の時間を過ごしました。しかし、食後にゆったりしている時に、お腹の中から餃子の臭いがこみ上げてきました…。
臭いのケアは社会人の身だしなみの基本ですよね?この臭いはしっかり対策しないといけません。そこで、臭い対策を色々調べているうちに驚くべきことが分かりました。それは餃子を食べた後の臭いは、翌日の方が不快な臭いになるということです。
そこで、餃子を食べた後の臭いを消す方法について、翌日の臭いの対策も含めてお伝えします!
目次
餃子の臭いの原因は?
餃子を食べた後の臭いの原因物質は、何なのでしょうか?実は餃子には臭いの元になる食材が、ふんだんに使われている食べ物なのです。
まずは餃子の臭いの原因物質とその物質をたくさん含んでいる食材を見ていきましょう!
臭いの元凶、アリシンと硫化アリル
餃子の臭いの原因は、アリシンと硫化アリルという硫黄の化合物です。アリシンと硫化アリルは、とても体に良い物質で、アリシンはビタミンB1と結合して、アリチアミンとなります。
アリチアミンは腸からの吸収がとてもよく、体内で必要に応じて、ビタミンB1に戻るため血液中のビタミンB1濃度を一定値で持続させてくれます。ビタミンB1は筋肉でエネルギーの代謝に使われるため、スタミナの持続や疲労回復に効果があります。
また、硫化アリルはアリシンが化学変化した物質で、強い抗菌作用や大腸がんの予防、動脈硬化の防止に役立ちます。
しかし、アリシンと硫化アリルに共通した特徴として、独特の臭いがあります。この臭いはまさに、にんにくそのものの臭いです。このニンニク臭が他の食べ物の臭いと混ざって、胃からこみ上げてくることによって、変な臭いを漂わせてしまうのです。
アリシンと硫化アリルを含む食材
餃子に使われる食材の色んなものの中に、アリシンと硫化アリルは、含まれています。
よく餃子に使われる食材の中で、アリシンや硫化アリルが含まれている食材には、次のようなものがあります。
- にんにく
- ねぎ
- ニラ
- 玉ねぎ
餃子には欠かせない食材ばかりの一方、多くの人は、玉ねぎを餃子に入れるイメージは持ってないと思います。しかし、「宇都宮と浜松の餃子の違い!特徴と3つの違いとは!?」の記事でも書きましたが、浜松餃子には玉ねぎがたっぷり入っています。
浜松餃子は肉の量が多めなのが特徴ですが、中に入っている玉ねぎが甘味を生むため、結構たくさん食べることができちゃいます。しかし、調子に乗って食べ過ぎると強い悪臭によって、甘くない結果になってしまいます!
じゃあ、どうすればアリシンと硫化アリルの臭いを防止できるのでしょうか?
餃子の臭い対策
では、餃子の臭い対策を見ていきましょう。
よく言われる餃子を食べた後の臭い対策には、次のようなものがあります。これらの方法は、臭いの原因物質をしっかり抑えることができるので、基本中の基本の対策です。
- 牛乳
- りんご
- 材料の野菜は粗く切る
- すぐに加熱調理する
なぜこの2つの方法が効果があるのか、軽く説明しておきます!
牛乳
実は餃子に使われる野菜には、最初からアリシンが含まれているわけではありません。これらの野菜には、アイリンという物質とアリナーゼという酵素が含まれており、野菜の細胞が壊れると、アイリンがアリナーゼの働きによって、アリシンに変わるのです。
で、牛乳にはカゼインを始めとした、たんぱく質がたくさん含まれていますが、このたんぱく質にはアリナーゼの働きを阻害する効果があるのです。
効果を出すためには、食前に牛乳を飲んでおくと、体の中でアリシンが作られなくなるので効果的です!
りんご
りんごにはポリフェノールが含まれています。このりんごのポリフェノールは、脂肪燃焼作用や抗酸化作用があるのですが、隠れた効果にアリシンを分解してしまうという効果があります。
餃子の臭いを消すには、りんごが最も効果があると言われています。この効果は、りんごでもリンゴジュースでも変わりません。
臭いが気になるのであれば、食事の最中にリンゴジュースを飲むか、食後すぐにりんごを食べるようにしましょう!
材料の野菜は粗く切る
既に説明した通り、アリシンができる理由は、細胞が破壊されてアイリンがアリナーゼの働きによって、アリシンになってしまうことです。そのため、材料の野菜の細胞をなるべく壊さないことが大切です。
細胞を壊さないようにするには、野菜を粗めに切ることと、切れ味の良い包丁で切ることです!
すぐに加熱調理する
アイリンをアリシンに変える働きをするアリナーゼは、熱を加えると壊れてしまいます。加熱したにんにくは、にんにく臭くないですよね?
そのため、材料は切ってからすぐに加熱調理してしまうのも、気休め程度ですが、有効な方法です。
ここまですれば餃子を食べた直後の臭いは、問題ありません。しかし、もっともやっかいなのは、翌日の臭いです。実は餃子を食べた翌日の臭いは、食べた当日の臭いとは違い、口臭や体臭などリアルな体臭につながります。
次は厄介な翌日の臭いの対策について、見ていきましょう!
翌日の臭いの方が厄介!
なぜ、翌日の臭いの方が厄介なのでしょうか?それは、腸の中の悪玉菌が、食べ物を分解して腐敗物質を作るからです。
悪玉菌の作り出す悪臭
悪玉菌が作り出す、悪臭の原因は次の2つです。
- 硫黄化合物が分解されてできる硫化水素
- 肉が分解されてできるアンモニア、インドール、スカトール
悪玉菌は硫黄化合物を分解して、硫化水素を作り出します。硫化水素は腐った卵のような臭いのするかなり臭い物質です。
悪玉菌は肉が好物です。肉のタンパク質が分解されると、アンモニア、インドール、スカトールという腐敗物質が作られます。アンモニアはおしっこの臭い、インドールやスカトールはウンチそのものの臭いがする物質です。
餃子を食べた当日の臭いは、実はにんにくの臭いとその他の食べ物が混じっただけの臭いなので、そこまで不快なものではありません。しかし、翌日の臭いの方は、口臭や体臭につながる典型的な臭いになります。
腐敗物質が口臭や体臭になってしまう理由
でも、腸の中で作られたんだったら、そのままウンチになって出ていってくれれば、臭いのはトイレの中だけで済むような気がします。なぜ、口臭や体臭になってしまうのでしょうか?
実は腸の中で作られた腐敗物質が多すぎると、腸から吸収されて血液にのって、全身に送られてしまいます。そして、なんと肺や皮膚から排泄されてしまうのです。
肺から排泄されれば、当然吐く息が臭くなり、皮膚から排泄されれば、体が臭くなります。しかも、その臭いはおしっこやウンチと同じ臭いなのです!
では、厄介な翌日の臭いには、どのような対策があるのでしょうか?最後に翌日の臭いを消すための方法を見ていきましょう!
翌日の臭いへの対策
餃子を食べた翌日の臭いこそ、最も不快で対策が必要なものです。では、どのような対策があるのでしょうか?
有効な方法は次の3つです。
- にんにくやニラの入ってない餃子を食べる
- 肉の比率を少なくし、キャベツ中心にする
- 腸内環境を整える
1の方法はそもそも臭いの原因となる材料を使わない方法です。でも、餃子の魅力が半減してしまうのが難点です。2の方法は臭いの原因となる肉を減らしつつ、食物繊維が豊富なキャベツの働きで、排便を促して腐敗物質を速やかに排泄する有効な方法ですが、やはりちょっと餃子の魅力が減ってしまいます。
そこで、普段から心がけたいのが、3の腸内環境を整えることです。悪臭の原因となる腐敗物質は、悪玉菌が作り出すため、腸の中の悪玉菌を減らすことが一番の対策になります。
悪玉菌を減らす方法は次の3つです!
【悪玉菌を減らす方法】
- ヨーグルトを食べる
- オリゴ糖を取る
- 食物繊維を取る
ヨーグルトは腸の中の善玉菌を増やして、悪玉菌を減らす効果があります。また、ヨーグルトの酸味の元である乳酸自体にも、悪玉菌の増殖を抑える働きがあります。
オリゴ糖は腸の中の善玉菌のエサになるため、善玉菌を増やす効果があります。善玉菌が増えると、悪玉菌が増殖しにくくなるため、継続的にオリゴ糖を取ると腸の中の悪玉菌をかなり減らすことができます。
食物繊維は水分と一緒に、腸の中の腐敗物質や悪玉菌自体を吸着して膨張します。膨張した食物繊維は腸を刺激して、排便を促すため、口臭や体臭の原因となる物質ごと体の外に出してしまうことができます。
これらの方法は即効性はありませんが、腸内環境を改善してしまえば、餃子を食べた翌日に限らず、口臭と体臭を継続的になくすことができるため、おすすめの方法です!
腸内環境を良い状態に保つためには、継続的にヨーグルトや、オリゴ糖、食物繊維を多く含んでいるフルーツなどを食べる必要があって、なかなか大変です。私は結構ヨーグルトが好きなので、苦にならないのですが、ヨーグルトが苦手だったり、飽きっぽい人には、オリゴ糖のサプリなんかもおすすめです!
私も使ってるのですが、甘さが砂糖の1/4なので、コーヒーに入れたり、デザートにかけたりすれば、手軽にオリゴ糖を取ることができますよ!
まとめ
餃子を食べた翌日に限らず、口臭や体臭には即効性のある対策は、市販の口臭ケアや体臭を消すための化粧品などしかありません。しかし、それらの方法は一時的なもので、ずっとごまかしきれるものではありません。
やはり、普段から臭いの原因を取り除くことが一番の方法です!そこで、おすすめなのが、やっぱりヨーグルトを食べることです。
牛乳からできたヨーグルトは整腸作用があるだけでなく、アリナーゼの働きを妨げる働きもあるため、食前に食べておくと当日の臭いもケアすることができて一石二鳥です!