あなたはどんな基準で、仕事を選ぶでしょうか?例えば、こんな基準かもしれませんね。
- 給料の金額
- 残業時間
- 仕事内容
- 福利厚生
- 将来性
- 休日の多さ
私もこのような条件と照らし合わせて、なるべく希望に近い条件の会社を選んでいました。
でも、会社にも従業員を選ぶ権利が、当然あります。一番、良い条件の会社に、希望通り就職できたらまだ良いのですが、人生そううまくいきませんよね。
そういうわけで、自分の希望とは違った部分には、じっと我慢して仕事をするか、自分の希望を通すため、会社側に働きかけるわけです。でも、どちらにしても大きなストレスが伴います。
私の場合も、サラリーマン時代は、こんな考えに基づいて仕事をしていました。それが当然だと考え、我慢して仕事をしていました。
その一方で、会社を辞めて自分でナリワイを作るのは、当然簡単ではないですし、少なからぬリスクだってあります。だから私の場合、少なくとも、このようなストレスとは、全く縁のない働き方をしようと思いました。
そして、そのために重視したのが、”選べる”ことと“競争しない”ことでした。
今回はこの2つについて書いていこうと思います。
目次
安定収入の代償は”選ぶ権利の放棄”
まず、一つ目は、“選べる”ことでした。
つまり、こういうことです。
- 働く時間を”選べる”
- 働く場所を”選べる”
- 一緒に仕事する人を”選べる”
- お客さんを”選べる”
- 休む日を”選べる”
- 収入額を”選べる”
フリーランスなんだから働く時間や場所を選べるのは、理解できますよね?私も自分で選べる選択権を持つことに、ずっと憧れていました。
でも、一緒に仕事をする人や、お客さんまでも選ぶなんて、そんなのワガママとか贅沢だなんて思うかもしれないですね。
しかし、私にとってこれは、もの凄く重要なことなんです。
人間関係は大きなストレスの原因
仕事で起きる問題や退職の原因で、人間関係は常に上位にランクインしています。私も人間関係では、どの会社のどの職場でも、悩まされ続けてきました。
悪い人間関係は、仕事の質を低下させますし、何よりも大きなストレスになります。フリーランスとして単独で仕事をする際に、これはとても大きいことです。
私は大企業のITエンジニアをしていましたが、あまりにプレッシャーが大きい仕事のため、部門同士は協力するよりも、責任の押し付け合いをする敵同然の関係でした。
チーム内には、同僚にも開発会社にも、理不尽な無理難題を押し付ける人がいて、常に大きなストレスを抱えながら仕事をしていました。そんな、環境で仕事を続けたことが、体を壊して退職する大きな理由になったのは確実です。
そもそも、人間関係の問題を我慢できるのであれば、サラリーマンをやっていた方が、いいかもしれないとさえ思います。
お金を稼がないことを選ぶ?
収入額を”選べる”というのも、とても重要です。これは時には稼がないことを選ぶという意味です。
でも、お金なんてあっても困るものではないですし、稼げるんだったら、いくらでも稼いだ方がいいに決まってますよね?実際、私もお金はもっと欲しいです(^^;
ところが、お金はただでは、稼げないというのが問題なんです。お金を稼ぐためには、頭を使ったり、体を使ったりする必要があります。時にはプレッシャーに耐え、ストレスを感じながら、仕事をしなければいけません。
お金を稼ぐために費やす物事を見た時に、私はあえて稼ぎ過ぎない方が、良い場合もあると考えています。
もう少し詳しく解説しますね。
収入と労力の関係は2次曲線
サラリーマンでもアルバイトでも、雇われる働き方をしている場合、基本的に時給計算で収入が決まると思います。
そのため、[労働時間×時給]で収入額を計算して、単純に労働時間に対して収入額が高い仕事を選びがちです。
フリーランスの収入は時給換算できない
しかし、自分の力でナリワイを作りお金を稼ぐ場合、当然、時給○○円なんて働き方にはなりません。
そうなると、お金を稼ぐために費やすものは、考える時間、作業時間、原材料費など、よりリアルなものになります。そして、忘れてはならないのが、精神的なコストです。例えば、過度な要求をしてくるお客さんや、非協力的な仕事仲間などがいる場合、その対応のための時間的な浪費やストレスもあります。
私は一人で仕事をしなければならない、フリーランスになってから、このような精神的なコストを強く意識するようになりました。
そして、同じ仕事でより高額の収入を得ようと考えると、精神的なコストはどんどん増大します。
最も重要なのは精神的なコスト!
ライバルとの競争に打ち勝つためには、より洗練されたサービスを考えること、増大する顧客対応とそれに関わるストレス、事業拡大に伴う管理作業やプレッシャーなどが必要になります。このような、お金以外の目に見えない精神的なコストを減らすことはとっても重要なことなのです。
この目に見えない精神的なコストは、金額や時間などで数値化できませんが、感覚的には収入額と労力の関係はこのような2次曲線だなと感じています。
私は、労力を費やしても、ある程度の所からは、それに見合った収入が得られなくなると考えています。だから、ほどほどの所で、頑張るのをやめてしまうのです。
例えば私のナリワイの一つである、ホームページ制作をやる業者は、とても多いです。私なんかよりも、優れたサービスを提供できる業者は無数にいます。ライバルとの競争に勝つには、プロモーションの方法を工夫したり、ホームページにもっと投資したりと、様々な努力が必要になります。
実は私も当初は、広告のことを勉強して、広告を出稿したり、セールスライティングを学んで、ホームページを頻繁に改善したり、様々なことをやっていました。
しかし、このようなことは、美しくて機能的なホームページを作成することとは、別の分野のスキルになります。そのような別分野のスキルを学んで実践しても、売上が上がるとは限らないです。そもそも、それで忙しくなってしまったら、ストレスフルな毎日に逆戻りです。
そう考えると、無理に集客を頑張る労力を、他の仕事に回した方が、時間的にも、精神的にも、負担が少ないと考えています。何よりも、私の場合、収入総額もそっちの方が上になるんです。
私にとってお金は、幸せな生活をするために稼ぐものです。でも、無理に稼ごうとして幸福度が下がってしまうのは、サラリーマン時代でもう懲り懲りです。
お金を稼ぐためには、少なからず犠牲が伴います。お金は必要最低限だけ稼げば、それで十分!
そんな考えで、やり過ぎてストレスを抱えないように、仕事の内容も、どこまで稼ぐかも考えながら、仕事をしています。
最後に
今回書いた、選ぶことや、競争しないことは、『テッペンを目指さない生き方』の中心的なものです。しかし、サラリーマンのような働き方をしている人にとっては、こんなのNGだと思います。
私も会社を辞めてから、この考えを持つまで時間がかかりました。
独立するということは、全てのリスクを自分で背負うということなので、高いパフォーマンスを維持するためには、重要なことだと確信しています。
テッペンを目指さないことで、かえって仕事の質を上げることになると、私は確信しています。
というわけで、次回は私の現在の収入やお金の考え方のことを、書きたいと思います。