天気予報などで出てくる数値の一つに湿度がありますね。
冬であれば湿度が低いと、風邪や乾燥肌のリスクが高くなります。夏の場合は湿度が高いと熱中症のリスクが高まります。
とってもお馴染みの数値ですが、この湿度ってどのようにして計算されているのかは、あまり知らない人が多いのではないでしょうか?
そして、もし、湿度が100%になると、どんな状態になるのでしょうか?
湿度のことは、知ってるようで意外に知らない事ばかりですよね!
そこで、ここでは湿度の計算方法や、湿度100%の状態について、分かりやすく解説します!
目次
湿度の計算方法
湿度が高い状態と聞くと、”とにかく湿ってるんだな“くらいに思う人も多いかもしれませんね。
でも、具体的には湿度って何を表す状態なんでしょうか?
順番に見ていきましょう。
湿度とは?
水は蒸発すると、水蒸気になって空気中を漂うことになります。
つまり、水が気体になった状態が、水蒸気なわけです。霧とか湯気も空気中を漂っていますが、これは小さい水の粒なので、厳密には液体の状態です。水蒸気とは違うものです。
しかし、水が蒸発するといっても、蒸発して水蒸気になれる量には、限界があります。
空気中の水蒸気の量が、ある限界の量になると、水はそれ以上蒸発することができなくなるのです。
この限界の量に対して、空気中に今どれくらいの水蒸気が存在するのかを%で表したのが、湿度なのです。
だから、湿度100%というのは、もうそれ以上、水が蒸発できない状態というだけです。
よく湿度100%とは、水の中にいる状態のことだと思う人がいますが、それは間違いなのです。
湿度は空気中の水蒸気の量を表しているので、低ければ水分は蒸発しやすくなります。そのため、皮膚や粘膜の水分が失われやすくなり、乾燥肌や風邪のリスクが高まるのです。
逆に高ければ水分は蒸発しにくくなります。汗をかいても蒸発しにくくなるため、体温が下がりにくくなり、熱中症のリスクが高まるのです。
湿度の計算式
既に説明した通り、空気中に存在できる水蒸気の量には、限界があります。
この限界の量は、実は気温によって増減します。
そのため、湿度を求めるためには、空気中に存在する水蒸気量を、その時の気温に対する、限界の水蒸気量で割る必要があります。
[飽和水蒸気量(g/㎥)]=216.7×(6.1078×107.5×[気温(℃)]÷([気温(℃)]+237.3))÷([気温(℃)]+273.15)
[湿度(%)]=[水蒸気量(g/㎥)]÷[飽和水蒸気量(g/㎥)]
つまり、水蒸気の量は変わらなくても、気温が上がれば、湿度が下がって乾燥します。そして、気温が下がれば、逆に湿度が上がって潤うわけです。
もし、湿度が100%に近い状態で気温が下がると、気体のままでいられない水蒸気が、空気中の塵を核にして、小さな水滴になってしまうことがあります。
実は霧や雲は、こういった理由でできるものなんです。
というわけで、湿度がどういうものかについて、解説してきました。
しかし、計算式を教えられたとしても、実際に自分で湿度を計算するのは、大変ですよね。
そこで、次は湿度を一発で計算するフォームを紹介します。
湿度の計算フォーム
湿度計算フォームはこちらです。
使い方は、気温と空気中の水蒸気量を入れて”計算”ボタンをクリックするだけです。
その気温の時の飽和水蒸気圧と飽和水蒸気量、そして湿度が計算されます。
実際には空気中の水分量なんて測定できないので、科学の問題を解く時くらいにしか使えません。
しかし、今の湿度から、空気中の水分量を逆算したり、気温の変化が湿度にどのように影響するかの参考になると思うので、活用してみてください。
まとめ
今回は湿度の計算方法や、湿度100%の状態がどのようなものかについて、お伝えしました。
天気予報でよく耳にする湿度ですが、その数値の正体は、意外なものだったかもしれませんね。
もう一度まとめておきますね!
- 空気中に存在できる水蒸気には、限界量(飽和水蒸気量)がある
- 水蒸気の限界量は、気温によって変化する
- 湿度は、ある気温の飽和水蒸気量に対する、実際の水蒸気量を%で表した数値
湿度とは、空気中に存在している水蒸気の量なので、湿度100%とは限界まで水蒸気が存在する状態です。
あくまでも空気中に水蒸気が満ちているだけの状態なので、決して水浸しの状態じゃないんですね~。
皆さんも湿度を正しく理解して、快適な生活をしてくださいね!