コンビニ弁当や駅弁には、ペラペラで緑色のギザギザした物が、必ずと言って良いほど入っていますよね。あの緑のギザギザの名前はバランといいます。
実は私は昔からあのバランが邪魔くさくて、あまり好きじゃないんですよね…^^;
食べられないものを取り除く手間が面倒で、最初から入って無ければ良いのにと思ってしまうんです。
弁当は箱以外は食べられるものだけにして欲しいと思っている、食い意地の張った私には邪魔な存在なのです^^;
私と同じように『バランなんていらない!』と感じてる人が、いるかもしれませんね。
いったいあれって何のために入ってるんでしょうか?
とういわけで、今回は弁当の中の緑色のギザギザ、バランの意味と由来をお伝えします!
目次
バランが存在する意味
いったいバランって何のために存在するんでしょうか?
見た目から分かるのは、植物の葉っぱを模したものだということです。
そこで、この葉っぱもどきの意味を調べてみたところ、次のような目的であることが分かりました。
- 見た目を良くする
- 味が混ざらないようにする
- 食品の保存性を高める
どれも言われてみれば、重要な目的でした^^;
それぞれ、順番に説明しますね。
見た目を良くする
まずは全体の見た目を良くする意味があります。
まぁ、これは簡単に想像がつきますよね^^
醤油で味付けする食べ物が多い、和食では全体の色がどうしても茶色っぽくなりがちです。
そんな地味な色の弁当の中に鮮やかな緑色を加えることで、全体を鮮やかにする意味があります。
味が混ざらないようにする
食べ物と食べ物を仕切って、味が混ざらないようにします。
実はこれが一番大きな目的です。
特に漬物とそれ以外の食べ物を仕切るのに、多く使われます。
漬物は酸味や塩味などが強いため、他の食品とくっ付くと、ガラリと味を変えてしまうため、非常に重要な役割があります。
食品の保存性を高める
食品によっては、水分を含むと味が劣化したり、傷みやすくなるものがあります。
こういった水分の移動を防いで、弁当の美味しさを保ち、腐敗を防ぐ目的もあるのです。
こうしてみてみると、バランには重要な目的があるんですね!
でも、なぜこのようなプラスチック製の食べられないものでできているのでしょうか?
これにはバランの由来を見てみると分かります。
次はそれを見ていきましょう。
バランの由来
バランは元々は、寿司などの盛り付けの際に使われていました。
実は正式な名前は
葉蘭とはアジアに自生しているユリ科の多年草の植物で、この葉っぱに飾り切り(葉蘭切り)を施して、盛り付けに利用しました。
ちなみに寿司の盛り付けでは、葉蘭以外にも熊笹を使うこともあります。しかし、葉っぱの大きさは熊笹に比べて大きいので、色んな形に加工しやすいため、こちらの方がよく使われていたようです。
ただ、葉蘭にしても熊笹にしても、仕切りや飾り付けの目的で使うには、それなりのお値段です。
そこで、もっと手軽で安いプラスチック製のものが開発されました。
こっちの方は、本物の葉っぱを使った葉蘭と区別するために、人造
しかし、頭に人造と付くと発音の都合から人造”ばらん”と濁るようになり、そのうちに頭の人造が取れて、ただの”ばらん“になったのです。
こうして、今では寿司に限らず、お弁当全般に人工的に作られたバランが使われるようになっているわけです。
邪魔だなぁなんて感じることもあるバランですが、和食ならではの重要な役割があるものなんですね。
まとめ
お弁当の中のバランは、元々は葉蘭という植物の葉っぱだったんですね。
というわけで、もう一度バランの意味をおさらいしておきましょう。
- 見た目を良くする
- 味が混ざらないようにする
- 食品の保存性を高める
茶色ばかりになりがちなお弁当に、鮮やかさをもたらす。
食べ物同士の味が移らないように、仕切ってくっ付かないようにする。
食品の風味を維持し、傷みにくくする。
今までの私は弁当の中にバランが入っていると、”ただの飾りのくせして、邪魔だなぁ”なんて思っていましたが、実はちゃんとした意味があるものだったんですね。
バランは食べられるものではないので、私のように邪魔者扱いする人もいつかもしれません。
でも、ちゃんと意味があるものなんで、皆さんもバランを捨てちゃう前に、少しだけ感謝してみては、いかがでしょう?