誰でも人に悩みを相談されることがあるのではないでしょうか?
しかし、上手に相談に乗ってあげることができなくて、相手が元気のないままなんて経験ないでしょうか?
私はクリスチャンで、教会では様々な人からの相談を受ける役割だったこともあり、たくさんの人の相談を聞いてきました。でも時には、相手の話を聞いている中で、相手を怒らせてしまうなんて失敗もあります。
そんな事ばかりしていると、もう相談されないばかりか、相手からの信頼を失ってしまうことにもなりかねません。やっぱり、相談してきてくれた人には、喜んでもらいたいものですよね!
そこで、私の長年の経験から学んだ、人の悩みを聞く3つのコツについてお伝えします!
目次
悩みを聞く時の3つのコツ
悩みを聞く時は、すぐに解決方法を探そうとしてしまうと思います。
しかし、重要なのはまずはしっかりと相手の話を聞いて、相手の話を聞いてもらいたい欲求を満たしてあげることです。
そのためには、次の3つのコツを守ることが重要です!
- 共感すること
- アドバイスは求められるまでしない
- じっくり最後まで話を聞く
順番に解説していきますね!
共感すること
もっとも大切なのは、相手に共感することです。
悩みを相談する人が最も求めていることは、悩みが解決することよりも、まずは悩みに共感してもらえることです。
相手に共感するには、いくつか方法があります。
- 適度に相づちをうつ
- 相手の気持ちを理解する
- たまに相手の話を要約する
具体的なやり方を説明しますね!
適度に相づちをうつ
話を聞く時は、相手の目を見て、相づちをうって、相手の話をちゃんと聞いていることが相手に伝わるようにします。
誰かと会話する時には大切なことですが、悩みの相談に乗る時は特に意識してやってください。
相手の気持ちを理解する
相手の悩みや感情に理解をします。
例えばこのようにです。
自分「それはひどいね…。僕もそんなこと言われたら、自信なくしちゃうよ。」
ポイントは相手と同じ状況になったら、自分も同じように悩んでしまうことを伝えることです。自分も同じだということ伝えることで、相手は共感されていることを感じることができます。
たまに相手の話を要約する
話をしている最中に今までの話を簡単に要約して、相手に理解が間違ってないか確認します。
例えばこのようにです。
自分「つまり、場の空気をしらけさせてるのは、Aさんの方だということだよね?」
このように要約する目的は、相手の悩みを誤解しないためだけでなく、相手に悩みをちゃんと理解してもらえてると実感してもらえます。
悩んでいる人は自分の悩みを正確に理解してもらえてると感じる事で、話したい欲求を満たすことができるのです。
アドバイスは求められるまでしない
悩みの相談を受けると相手にアドバイスしてあげなくてはいけないように感じます。
しかし、多くの場合は悩みの相談というよりも、愚痴を聞いて欲しいだけのことが多いものです。
私も悩みを相談されたので、相手にアドバイスをしてあげたところ、「ただ話を聞いて欲しいだけだったのに…」なんて言われることがよくありました。
相手から「相談があるんだけど」と言われたとしても、実際に話の中で「どうすればいいと思う?」とか「アドバイスが欲しいんだけど」と言われるまでは、具体的なアドバイスは控えるようにしましょう。
とにかく大切なのは、まず相手の悩みを話したい欲求を満たしてあげることです。
じっくり最後まで話を聞く
悩み相談というのは、話が長くなりがちです…。そうなると、どうしても話に割り込んで、早く建設的な話題に向けたいと思ってしまいます。
上手なカウンセラーは相手の話にカットインして、相手の話を引き出すのを促すことができます。しかし、あまり慣れてない人は、話の腰を折らずに相手の話をじっくり聞いてあげてください。
長話を聞かされていると、うんざりする気持ちも出てきますが、それを相手に悟られるのは最悪です!
というわけで、まずは悩みを聞く時のコツを紹介しました。
これだけでも十分なんですが、更に上手な聞き手になるために、今度はやってはいけないことも紹介します!
逆にやってはいけないこと!
悩みを相談しようとしている人は、とても悩んでいるせいで、落ち込んでいたり、元気がない状態です。
悩みを相談された時は、相手は基本的に、このような弱っている状態だと認識することが大事です。
そのような弱っている人にやってはいけないことは、次のようなことです。
- 同情すること
- 相手を批判すること
- すぐに解決策を提示すること
順番に解説します!
同情すること
同情するのは良いことのように思えますが、弱っている人にやるべきなのは、共感であって、同情ではありません。
やってはいけない同情とは例えばこうです。
自分「気にし過ぎだよ!君は一緒にいて楽しい人だから自信出しなよ!」
悩んでいる人に対して、多くの人がやりがちな返し方ではないでしょうか?
前向きに励ましているようですが、このように返すのは、相手の悩みを理解しようとしていません。むしろ弱っている人に対して、すぐにに立ち上がって、前に進むことを強要する酷な言葉です。
弱っている人に対しては、無理に引っ張るのではなく、横に寄り添ってその悩みを理解して受け入れることが大切です。
相手を批判すること
悩みの内容を聞いていると、往々にしてその人にも悪い点があるものです。
だからといって、「それはあなたが悪いよ!」とか「あなたも変わらなければいけないと思うよ」というように、相手を批判するのはやめましょう。
悩みを相談してくる人は、弱っている状態なので、自分が変わる元気はまだありません。まずは話を聞いてあげてその人の悩みを軽くしてあげることが大事です。
相手の改善点をしてきするのは、悩みが軽くなって、元気が出てきた、別の機会ににしてください。
すぐに解決策を提示すること
相手の悩みを聞いていると、解決策やアドバイスがどんどん頭の中に浮かんできます。
人間の脳はもの凄く処理能力が速く、言葉のコミュニケーションの速度は脳の処理能力に比べるとはるかに遅いのです。
そのため、まだ十分に話を聞いていないうちに、解決策を伝えたくなってしまいます。しかし、そのような状態で思いついた解決策は的外れになりやすいです。
また、相手はまず十分に自分の悩みを理解してもらうことを望んでいます。そのため、悩みの相談を聞く時は、的確な解決策が無理に見つけようとせず、相手の悩みを十分に引き出す事を心がけましょう!
ここまでは、とにかく相手の悩みを聞くことの大切さをお伝えしました。
しかし、なぜ悩みが解決しなくても、話を聞いてもらえるだけで、気持ちが楽になるのでしょうか?
最後にその理由を見てみましょう。
悩みは聞いてあげるだけでほぼ大丈夫!
悩みというのは重い荷物のようなもので、誰かに悩みを聞いてもらえたことで、一緒に重荷を持ってもらったように感じて、急に楽になってしまうものです。
相談に乗る人は悩みを理解してもらえたと相手に感じてもらえれば、それで9割はOKなのです!
このように話を聞いてもらえただけで気持ちが楽になる現象を、心理学ではカタルシス効果と呼びます。
カタルシスとは元々は”浄化“とか”排泄“と言う意味です。人間は悩みや怒り、悲しみなどのネガティブな考えや感情を言葉にして誰かに話す事で、心の中が浄化されるのです。
悩み相談とは、まさに心の老廃物を排泄してしまう健康的なことなのです!
まとめ
悩みの相談に乗る時は、とにかく相手の悩みの話を最後まで聞いて、スッキリしてもらうことが大切です。
相手が悩みを話し切って、十分に理解してもらえたと感じたら、それで目的の9割は達成されています!
そのためのコツとやってはいけないことは次のようなものです。
【悩みを聞く時のコツ】
- 共感すること
- アドバイスは求められるまでしない
- じっくり最後まで話を聞く
【悩みを聞く時にやってはいけないこと】
- 同情すること
- 相手を批判すること
- すぐに解決策を提示すること
人間は悩みやネガティブな感情を言葉にして、誰かに聞いてもらうと、あたかも便秘が解消したかのようにスッキリしてしまうものです!
ちなみに私は妻から「私に愚痴ばかり言わないで!私はゴミ箱じゃないんだから」と言われたことがあります。
悩みは吐き出して、いつも心を綺麗にするべきですが、他人はゴミ箱や便器でもないので、ほどほどにしましょう…。