先日、妻が、近所に新しくできた、オイルとビネガーの専門店でバルサミコ酢を買ってきました。私はバルサミコ酢というものは名前だけ知っていて、食べたことがなかったので、とろみがあって、コクがある不思議な味にビックリしました!
でも、そんなバルサミコ酢に一つの疑問が沸いてきました。それは、「ワインビネガーと何が違うのか?」です。どちらもぶどうを原材料に使っている酢です。それなのに味や食感にこれほどの差が出るのはなぜなのでしょうか?
疑問が沸くと放っておけない私は例によって、徹底的に調べ上げました!
今回はバルサミコ酢とワインビネガーの違いをお伝えします。
目次
バルサミコ酢とワインビネガー
バルサミコ酢とワインビネガーは、同じぶどうを使っているのに、一体何が違うのでしょうか?
早速、これらの違いを見てみましょう!
バルサミコ酢
バルサミコ酢はイタリア北部のエミリア・ロマーニャ州のモデナとレッジョ・エミリアで独自の製法で作られている酢です。
バルサミコ酢はイタリア政府の品質保護委員会が定めた「原産地管理呼称法(略してDOP)」によって、原産地と製法が決められています。
このDOPの基準を満たして、認定を受けた物が正式なバルサミコ酢なのです。
ワインビネガーとの最も大きな違いはやはりその製法です。作り方の概要はこうです。
- ぶどう果汁を煮詰める
- 煮詰めたぶどう果汁を発酵させる
- 発酵させたぶどう果汁を樽に入れる
- 自然の細菌によって12年以上熟成させる
製法はシンプルですが、特徴的なのは12年以上という熟成期間の長さです!熟成させている間にも水分が蒸発してしまうため、最終的には原材料として使ったぶどうの重さの1/100程度の量にしかならないこともあります。
そういうわけなので、バルサミコ酢はとても高価です!しかし、熟成期間をある程度短くした6年物、8年物というものもあります。
商品としては多少ランクが落ちますが、これもDOPの基準を満たしたバルサミコ酢です。
ワインビネガー
ワインビネガーとは、ワインを原料にして、酢酸菌を加えて発酵させた酢です。
酢酸菌とはアルコールを発酵させて酢酸という物質に変える働きをします。この酢酸が酢の酸っぱさの元です。
ワインビネガーの作り方の概要はこうです。
- ワインを樽に入れる。樽の中には少し空間を残す
- 酢酸菌によって発酵させる
- できたワインビネガーは一部だけ取り出して、ワインを注ぎ足す
- 引き続き発酵させてワインビネガーにする(以下3と4を繰り返す)
酢は英語でvinaigre(ビネガー)と呼びますが、これはフランス語のvin(ワイン)とaigre(酸っぱい)をくっつけた言葉です。
つまり、ビネガーとはワインを酸っぱくしたものと言う意味なので、欧米では酢といえば、ワインビネガーのことを指します。
というわけで、バルサミコ酢とワインビネガーの違いとは、特別な製法で作った高級な酢と、ただの酢ということなのです。
そんな高級な酢であるバルサミコ酢にもピンからキリまであります。
次はバルサミコ酢のランクについてお伝えします。
バルサミコ酢のランク
既に説明した通り、バルサミコ酢にはイタリアの「原産地管理呼称法」によって定められたランクがあります。
そのランクには大きく分けて次の2つあります。
- アチェート・バルサミコ・トラディツィオナーレ
- アチェート・バルサミコ
そのランクによって、お値段も雲泥の差があります!
次からはこの2つのランクとその他のバルサミコ酢の特徴について見ていきます。
アチェート・バルサミコ・トラディツィオナーレ
「アチェート・バルサミコ・トラディツィオナーレ」は最高ランクのバルサミコ酢です。
トラディツィオナーレとは伝統的という意味で、昔ながらの製法に従って、12年以上熟成させています。
最高級のバルサミコ酢なので、お値段もかなりのもので、100mlで20,000円前後です。25年熟成させたものになると100mlで30,000円近くになります!
アチェート・バルサミコ
「アチェート・バルサミコ・トラディツィオナーレ」に比べて、熟成期間が短いものが「アチェート・バルサミコ」です。
熟成期間は6年~8年程度です。お値段は熟成期間にもよりますが、100mlで1,000円~6,000円程度とグッと安くなります。
でも、庶民が普段使いするには、まだまだ高いですよね…。
その他
このようにバルサミコ酢はとてもお高いので、庶民にも手が届く普及版ともいえる物が広く出回っています。
普及版のバルサミコ酢はワインビネガーに香料やカラメルを加えて、風味を似せています。また、そのままでは色も薄いため、着色料も添加されています。
当然、本来の伝統的な製法と違うため、厳密にはバルサミコ酢ではありません。ただし、中には数年の熟成期間を置いているような品もあるため、そこそこ良いものもあったりします。
これらは偽物というわけではありませんが、本来のバルサミコ酢を味わいたいのであれば、目安として1,000円以上のものを選ぶようにした方が良さそうですね。
まとめ
バルサミコ酢とワインビネガーの違いは、発酵させた後の熟成期間の違いでした。
ワインビネガーは発酵が完了すれば完成ですが、バルサミコ酢は更に長期間の熟成期間を置きます。その期間はなんと12年以上です!
12年は小学校を卒業できてしまうとても長い時間です…。高いのもうなずけます。本物のバルサミコ酢は、なかなか庶民には手の届かない品物なんですね~。
ちなみに妻が買ってきたバルサミコ酢は50mlで数百円するものだったので、ちゃんとしたバルサミコ酢のようです。良かったです…。
頂いた山葡萄で、初めてのワイン造りにチャレンジしました。
ネットを頼りに風通しの良い北東角のキッチン床下収納庫に仕込み、毎日1回浮き上がった醪を沈め、1週間、香りも段々よくなりアルコール臭からこれ以上発酵させると拙いと、蒸し器用の布巾で濾しい滓が落ち着いてから上澄みだけ掬い取り3本ほど出来ました。
残念乍ら未発酵の糖分が多く甘すぎでお子様向き、我が家の女性達には不評で、冷蔵室を早く開けろと責められるが、発酵がこれ以上進んではとワインセラーにも移すことが躊躇われ、熟成も儘なりません。
拙圧搾絞り機がなく、漉しカスや滓に未だたっぷりワインが残り勿体無く、市販の100%ワインジュースを継ぎ足し、残りのワイン酵母を適量加えて、1週間、醪の表面に薄っすらと白い幕が張り始め、雑菌繁殖発酵失敗と諦め、廃棄する前にベランダで日消毒、1っか月ほど経ち、開けて匂いを嗅ぐと甘酸っぱい良い香り、上澄みを掬って舐めてみると、強烈に甘酸っぱく旨味もたっぷり、使いかけの
フラン産有機ワインビネガーに勝るとも劣らず、捨てるには勿体無い、怖いメチールアルコールも、酢酸発酵で無毒になることが確認されれば、自家製ワインビネガーとして使ってみたい。
小林さん
コメントありがとうございます。
ワインにならなかったのは残念でしたが、ちゃんとお酢になったら儲けものですね!
最終結果も是非、教えてくださいね!