牡蠣の生食用と加熱用の違い!新鮮なのが生食用とは限らない!

牡蠣はとても美味しくて、人気のある魚介類ですね!

私が大好きなのは、牡蠣フライです!大ぶりの牡蠣を使ったフライであれば、いくらでもご飯が進みます!

しかし、一方で牡蠣は食中毒になりやすいイメージが強いですよね。私の周りでも牡蠣に当たった人がたくさんいます。そのため、特に生牡蠣を食べる時には、ちょっと不安な気持ちになります(まぁ、それでも好きなので食べてしまうんですが…)

そんな、牡蠣ですが、スーパーで売ってる物の中には、生食用加熱用の2種類が売っています。一体これらの違いって何なのでしょうか?

安全性が気になる食材なので、とても気になります。そこで、徹底的に調べてみたところ、意外なことが分かりました。

そこで、今回は生食用と加熱用の牡蠣の違いについて、お伝えしたいと思います。

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目次

生食用と加熱用の違い

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生食用と加熱用の牡蠣ですが、これらの違いは鮮度だと思っている方が、多いのではないでしょうか?

実は鮮度の違いではないのです!そこで、生食用と加熱用の牡蠣の違いとそれぞれの特徴を見てみましょう!

生食用の牡蠣

生食用として良い牡蠣の基準は、2種類あり、そのどちらかを満たしていることが条件となります。

それぞれの基準を紹介します。


【生食用にできる牡蠣の基準】

  • 保健所が定めた大腸菌の数が一定数以下という、水質基準を満たした海域で獲れていること
  • 滅菌処理をした水、または大腸菌の数が一定数以下の海水の中で2日間~3日間の断食をさせてあること

水質基準を満たした海域というのは理解できますが、牡蠣に断食させるのはなぜなのでしょうか?実は牡蠣で食中毒を起こす理由は、牡蠣が食べた物の中に食中毒菌が潜んでいることです。

そのため、安全な牡蠣にするには、牡蠣の腸の中を綺麗にする必要があるため、完全に腸の中のものが排泄されるまで、綺麗な水の中で、断食させるのです。

加熱用の牡蠣

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一方の加熱用の牡蠣は、海域や断食をしたかどうかなどは全く関係ありません。水質基準を満たしていない海域で獲れたもの、断食させてないものは、基本的に加熱用の牡蠣になります。

なんかこれだけだと、生食用の牡蠣の方が安全で良さそうなイメージですが、そんなことはありません。どうしても生で食べたい時以外は、断然、加熱用の牡蠣がおすすめです!

次はその理由を見てみましょう!

生食用と加熱用の牡蠣の比較

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牡蠣は海の中のプランクトンを食べて育ちます。そして、プランクトンは海水の中の栄養分が豊富なほど、たくさん増えます

海の中で栄養分が豊富なのは、川の水が注ぎこむ海域です。そのため、河口付近で育った牡蠣は、たくさんのプランクトンを食べて、大きく肉厚で旨味が詰まった、とても美味しい牡蠣になります

しかし、河口付近の海域には欠点があります。それは、栄養分が豊富な分、雑菌も多く存在しているということです。

更には川の水には、生活排水や工業廃水などが流れ込んでいる可能性があり、これらの水にも雑菌が多く含まれています。

そのため、河口付近の牡蠣は美味しい代わりに、腸の中は雑菌だらけなので、加熱調理が必須です!

一方で、生食用の牡蠣は2日間~3日間の断食をしてる場合があるため、その分元気がなくなってしまい、旨味も少なくなってしまいます

また、大腸菌の少ない綺麗な海域は河口からかなり離れた沖合になります。そのため、そのような海域は綺麗な代わりに河口付近よりも栄養が少なく、プランクトンも少なめなのです。

そのため綺麗な海域で獲れた牡蠣の場合でも、河口付近の牡蠣に比べれば、大きさは小ぶりで、旨味は少ないものになってしまいます。

つまり、生食用の牡蠣は、基本的に加熱用の牡蠣に比べると、味は落ちてしまうのです。ちょっとガッカリですよね…。

しかし、そもそも牡蠣は、なぜこれほどまでに食中毒を起こしやすいのでしょうか?今度は牡蠣が食中毒を起こしやすい理由を見ていきましょう!

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牡蠣はなぜ食中毒を起こしやすいのか?

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牡蠣が食べているのは、海水中のプランクトンです。牡蠣は海水を吸い込んで、プランクトンをこし取って食べています。

牡蠣が一日に吸い込む海水の量は300リットルと言われています。これほど大量の海水を吸い込むため、プランクトンと一緒に細菌に汚染されたものまで、たくさん吸い込んでしまうのです。

ある意味、牡蠣がフィルタになって、海水の汚れを綺麗にしているようなものです。そのため、牡蠣の腸の中には、様々な雑菌がたくさんいるため、加熱しないで食べることはとても危険です!

このように、牡蠣は食中毒の危険が高い魚介類です。加熱して食べる場合でも、注意して調理する必要があります。

そこで、次は牡蠣を食べる時の注意点をお伝えします。

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牡蠣を食べる時の注意点

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牡蠣の食中毒というと、生牡蠣ばかりイメージしますが、実は一番危険なのは、十分火が通っていない加熱用の牡蠣です。

生食用と加熱用のそれぞれの牡蠣を食べる時の注意点を順番にお伝えします。

加熱する時のポイント

加熱用の牡蠣を食べる時のポイントは、とにかく十分に加熱する事に尽きます!

保健所の基準では、牡蠣の中心部が90℃以上の温度で、90秒以上加熱されることが必要としています。

「生の食感が好きだからレアの状態にしてみよう」などという考えはやめましょう…。

生食用の牡蠣の選び方!

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牡蠣で食中毒になる理由は、牡蠣の腸の中に残った食中毒菌によるものです。

実はあまり綺麗でない海域で取れた牡蠣は、何日間も断食させたとしても、完全に食中毒を防ぐことはできません

更にノロウィルスなどは、ほんの少しの数の菌で発症するほど、感染力が強いため、牡蠣を断食させて、腸の中を綺麗にしてもあまり効果が無いと言われています。

生牡蠣が食べたいのであれば、保健所の基準をパスした海域で獲れていて、更に断食もさせた牡蠣を選ぶのが理想です!

私が調べた中で信頼できるのは、広島県産の生食用の牡蠣宮城県産の生食用の牡蠣です。

広島県では生食用の牡蠣は、次のどちらかの基準を満たした牡蠣しか、生食用と認めていません。

  • 保健所が生で食べても間違いなく安全と保障された海域で採取されている
  • 保健所の水質基準をある程度満たした海域で採取され、20時間以上の滅菌処理(つまり断食)をしている

広島県産の牡蠣のパッケージには、採取された海域が明記されてるため安心です!

具体的には広島県のWebサイトに、保健所の水質基準をパスした海域名や生食用牡蠣の表示が載っているので、参考になさってください!

また、宮城県産の牡蠣の場合は、保健所の水質基準を満たした海域で採取された牡蠣に、更に滅菌処理をしたものを生食用としています。

宮城県産の牡蠣の安全性については、宮城県のWebサイトに載っていますので、参考になさってください。

私が確認した限りでは、この2つの産地の牡蠣は確実に安心できそうでした。ただし、他の産地もそれぞれに。厳しい自己基準を設けて、しっかり管理しています。また、出荷業者が独自に滅菌処理をして、安全性を確保している場合もあります。

そのため、他の産地の生牡蠣を安全に食べたい場合は、各産地の水産組合や出荷業者に問い合わせてみると、安心できて良いと思います。

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まとめ

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今回は生食用と加熱用の牡蠣の違いについてお伝えしました。

調べてみると生食用の牡蠣であっても、決して安心できるものではないことが分かりました。

というわけで、生食用と加熱用の牡蠣の違いを表にしてみました。

【生食用と加熱用の牡蠣の違い】
分類 生で食べられる? 備考
生食用 ただし、信頼できるブランドを選ぶこと!
加熱用 × 絶対に生で食べてはダメ!

生牡蠣を食べたい時は、本当に信頼できるブランドを選ぶのをおすすめします。とは言え、しっかり火を通せばどんな牡蠣でも安全に美味しく食べることができます

皆さんも是非、美味しい牡蠣を食べてくださいね!

また、牡蠣フライが食べたくなってきた管理人でした!