ごぼうの食物繊維の種類!水溶性と不溶性のコラボが凄い!

ごぼうといえば食物繊維の塊のような野菜というイメージです。実際、ビタミン類はそんなに多く含まれているわけではないのですが、食物繊維の量は野菜の中でもトップクラスです!でも、食物繊維がたくさん含まれていると言われても、ごぼうという野菜の地味なイメージもあり、あまり凄いと感じないのではないでしょうか?

私も食物繊維と言われても、便秘に効く位のイメージなので、あまり積極的に食べる野菜ではありませんでした。しかし、ごぼうに含まれる食物繊維にはそれぞれの相乗効果でとても高い健康効果があるのです!

今回はごぼうの食物繊維の種類とそれぞれの効果について見ていきたいと思います。

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目次

ごぼうに含まれる食物繊維

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食物繊維は大切とよく言われていますが、そうはいっても、実は良く分からないことが多いのではないでしょうか?

実は食物繊維には次の2種類があります。

  • 水溶性食物繊維
  • 不溶性食物繊維


それぞれは実は炭水化物のうちの多糖類に分類されますが、同じ食物繊維でも、その特徴には大きな違いがあります!まずはそれぞれの特徴などを見ていきましょう!

水溶性食物繊維

水溶性食物繊維とは文字通り、水に溶ける食物繊維のことで、野菜や果物のトロっとした粘液に多く含まれています。水溶性食物繊維はオクラや昆布のネバネバした部分などに多く含まれています。

代表的な水溶性食物繊維には次のようなものがあります。

  • ペクチン
  • 果物に多く含まれる。

  • グルコマンナン
  • こんにゃく芋に多く含まれる。こんにゃくの原料になる。

  • イヌリン
  • ごぼうやたまねぎ、にんにくに多く含まれる。

  • アガロース
  • 海藻の中の寒天などの紅藻類に多く含まれる。

  • アルギン酸ナトリウム
  • 昆布やわかめなどに多く含まれる。

  • フコダイン
  • 昆布やわかめなどに多く含まれる。

大抵の水溶性食物繊維は水に溶けることで、ネバネバした粘液状になっています。そして、ごぼうに多く含まれている水溶性食物繊維がイヌリンなのです。

不溶性食物繊維

一方で不溶性食物繊維は水に溶けない食物繊維です。不溶性食物繊維は植物の細胞壁を構成する多糖類で、ほとんどすべての野菜や果物、海藻に含まれています。

不溶性食物繊維には次のような物質が含まれています。

  • セルロース
  • 植物全般の細胞壁に多く含まれる。

  • ヘミセルロース
  • 同じく植物全般の細胞壁に多く含まれる。

  • リグニン
  • 木の幹や枝の部分に多く含まれている。別名、木質素。

ごぼうにはこれらの不溶性食物繊維が多く含まれていますが、特に多く含まれているのが、セルロースです。

ごぼうには水溶性食物繊維のイヌリンと不溶性食物繊維のセルロースが多く含まれていることが分かりました。次はこのイヌリンとセルロースの働きについて見ていきましょう。

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イヌリンとセルロースの整腸作用

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ごぼうの食物繊維の主成分であるイヌリンとセルロースですが、これらにはとても強い整腸効果があります。それぞれがどのように腸内環境を改善するのか見ていきましょう!

イヌリンの効果

イヌリンは人間には消化することのできない多糖類です。直接、人間の栄養にはなりませんが、腸の中に住む善玉菌であるビフィズス菌のエサになり、ビフィズス菌を増やす効果があります!

ビフィズス菌はイヌリンを食べる過程で、乳酸を作り出すため、腸内環境を酸性にします。腸の中の悪玉菌は酸性の環境が苦手なため、善玉菌の活動が活発になると悪玉菌はどんどん減っていくのです。

また、イヌリンがビフィズス菌によって分解される過程で、酪酸やプロピオン酸、酢酸などの短鎖脂肪酸が作られます。腸の中で作られた短鎖脂肪酸は、そのまま吸収されて、筋肉や内臓の代謝の際のエネルギー源となるため、人間が生きていくのに欠かせない栄養素なのです!

しかし、とても整腸効果の高いイヌリンですが、注意点としては水溶性であるだけに、あく抜きをし過ぎると水に溶け出して失われやすいということです。ごぼうというと念入りにあく抜きをしないといけない野菜というイメージですが、ごぼうはこのイヌリンを取らなければ意味の無い野菜と言っても過言ではありません。

そのため、ごぼうはあく抜きをし過ぎないことが大切です。ごぼうの栄養を失わないためのちょうど良いあく抜きの方法についてはこちらの記事に詳しく書いたので、良ければご覧ください。
ごぼうのあく抜きは必要?2つのポイントから考えてみた!

セルロースの効果

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セルロースも人間には消化することのできない多糖類です。また、腸内細菌でも分解されることはありません。一見何の役にも立たないように思えますが、セルロースは腸の中の老廃物や余分な脂肪などを水と一緒に吸着してしまう働きがあります。

セルロースは充分な水があれば、腸の中の悪玉菌が作った有害な腐敗物質や老廃物を悪玉菌と一緒に吸着して、何倍にも膨らみます。そして、膨らんだセルロースは腸を刺激して排便を促します。

そのため、セルロースには便秘を解消し、腸の中を綺麗にする効果があるのです!

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まとめ

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ごぼうは地味な野菜のイメージがありますが、ごぼうの水溶性食物繊維には腸内細菌のバランスを整え、不溶性食物繊維には便秘を改善する効果があります。どちらも整腸作用がありますが、不溶性食物繊維は腸の中の悪い物を外に出して、一気に綺麗にする即効性がありますが、根本的な腸内環境の改善効果は低いです。

一方で水溶性食物繊維は腸の中の善玉菌を増やし、悪玉菌を減らすことで、腸内環境を根本的に改善しますが、改善までにはある程度の時間がかかります

水溶性食物繊維も不溶性食物繊維も、それぞれ一長一短なので、この両方を取ることは、お互いの欠点をカバーすることになりとても効果的なのです!食物繊維は水溶性と不溶性のコラボレーションが効果的です!ごぼうにはその両方が含まれています。

地味なごぼうですが、抜群の整腸効果がある野菜なので、是非普段の食事で積極的に食べてみてくださいね!