日本各地の道路沿いには、春になると綺麗に花を咲かせる街路樹がありますよね。これの多くはツツジという花です。
その一方で、ツツジに似ている花に、サツキというものがあります。
“あ、ツツジだ”と思ったら、付いてる名札には”サツキ”と書いてあったなんてことがよくあります。
いったいツツジとサツキって、どうやって見分けるのでしょうか?
そこで、今回はツツジとサツキの違いと見分け方を紹介します。
目次
ツツジとサツキの違い
ツツジなのか、いやサツキのような気がする…。
見慣れた花なのに、ツツジかサツキか分かりにくいものです。
というわけで、まずはそれぞれの違いから見ていきましょう。
ツツジ
ツツジは『ツツジ目ツツジ科』の植物の総称です。
アジア各国の地域に広く分布していて、耐寒性が強く、栽培しやすい植物です。
園芸の世界でも、昔から人気があり、たくさんの品種が生み出されました。
盆栽向けの品種や、街路樹としての品種など、色々な種類が存在するため、私たち日本人にも馴染みが深い植物です。
ちなみにツツジの花には、蜜があることで有名です。私も子供の頃は、花を摘んで、チュウチュウと蜜を吸ったものです。
今考えると、たくさんの車が通る道路脇の花なんて、汚くて体に悪そうです。大人になった今は絶対にやらないです。
良くも悪くも無邪気でした…。
サツキ
サツキは『ツツジ目ツツジ科』の植物で、別名
他のツツジに比べて、1ヶ月ほど遅い、旧暦の5月(皐月)頃に、花が咲くためこの名前で呼ばれるようになりました。
つまり、植物の分類上は、サツキはツツジなんです!
たくさんあるツツジの中の一つの品種に過ぎないんですね…。
ツツジとサツキの違いと言っても、兄弟同士なので、似ていて当然です。
それでも見分けるには、どうすれば良いのでしょうか?
ツツジとサツキの見分け方
一言でツツジと言っても様々な品種があります。それらの数あるツツジとサツキの見分け方なんて、1つや2つではすみません…。
というわけで、たくさんあるツツジの中から、特に多く見かけるであろう、街路樹として植えられているヒラドツツジやオオムラサキツツジとの見分け方を紹介します!
それぞれの特徴
サツキとツツジの主な違いは、このようなものです。
項目 | ツツジ | サツキ |
---|---|---|
草丈 | 0.5m~2.0m | 0.5m~1.5m |
葉の長さ | 3cm~8cm | 2cm~3cm |
花の大きさ | 10cm | 5cm |
花色 | 白,赤,ピンク,紫 | 白,赤,ピンク,紫,緑 |
開花時期 | 4月中旬~5月中旬 | 5月下旬~6月上旬 |
見れば分かる通り、サツキの方はかなり小ぶりなのが分かります。
そのため、盆栽で使われることが多いようです。
というわけで、並べられれば、小さい方をサツキと判断すれば、問題ありません。
でも、単体で見せられた時には、比較対象が無いと、一瞬見分けられないかもしれませんよね?
では、見分けるポイントって何でしょうか?
見分け方のポイント
見分け方の一番のポイントは、花が咲いている時期です。
4月から5月にかけて咲くのがツツジで、5月から6月にかけて咲くのがサツキです。
そのため、4月から6月の時期なら、花が咲いているかどうかで判断すれば、すぐに分かります。
- 4月中旬~5月中旬に花が咲いている・5月下旬~6月上旬に花が咲いてない⇒ツツジ
- 4月中旬~5月中旬に花が咲いてない・5月下旬~6月上旬に花が咲いている⇒サツキ
しかし、それ以外の時期の場合は、葉や草丈で見分けることになります。
- 葉の長さが3cm以下⇒サツキ・3cm~8cm⇒ツツジ
- 草丈が1.5m以下⇒サツキ・2m前後⇒ツツジ
他にも葉の光沢や触った感触などで、見分ける方法もありますが、慣れてないと区別がつかないのではないかと思います。
パッと見で分かる、花と葉っぱで見分けるのが一番おすすめですよ!
まとめ
今回はツツジとサツキの見分け方を紹介しました。
見分けるも何も、サツキもツツジの中の一つの品種だったんですね。
兄弟同士なので、一目で見分ける方法は無いのですが、その中でもおすすめの方法をおさらいしておきます!
- 花の咲いている時期で見分ける
- 葉っぱの大きさで見分ける
4月から5月に咲いているのがツツジで、5月から6月に咲いているのがサツキです。
葉っぱが小ぶり(3cm)がサツキ、葉っぱが大きめ(3cm以上)
瞬間的に見分けるには、花が咲いている時期や、葉っぱの大きさが一番確実ですね。
とは言え、そもそも、どっちもツツジなので、見分けなくても良い気もしますけど…。