長調と短調の違い!簡単な見分け方を解説!

私は最近クラシック音楽を聴きながら仕事をすることが多いのですが、クラシック音楽のタイトルは堅苦しい名前が多いですよね!「交響曲第3番変ホ長調」みたいなやつです。

曲名だけ聞いても、すぐにメロディをイメージできませんよね…(^_^;)ところで、このクラシック音楽の長調短調って何のことか皆さんご存知でしょうか?

実は曲の雰囲気を決めるとても重要なものです!

そこで今回は、知っていると音楽を聴く時に少し楽しくなる長調と短調の違いや、長調と短調の見分け方についてお伝えします!

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目次

長調と短調

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早速、長調と短調が何を表しているのか説明していきます。

ここでは長調と短調の違いを次の2つのポイントで見ていきます!

  • 音階
  • 曲の明るさ

音階

音階というのは、私たちが音楽の授業で習った「ドレミファソラシド」のことです。

しかし、実は音階には2種類あります。それが次の2つです。

  • 長音階
  • 短音階


それぞれの音階をピアノの鍵盤に当てはめてみるとこちらの画像のようになります。

【長音階】

ハ長調

↑クリックすると拡大します。
【短音階】

ハ短調

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私たちに馴染みがあるのは、上の方の「ドレミファソラシド」ではないでしょうか?これが長音階です。

一方で下の方の音階には「ミ」「ラ」「シ」の鍵盤が1つ左にずれています。これが短音階です。

実は長調と短調の違いは、長音階と短音階の違いなのです。長調の方が長音階で、短調の方が短音階です。

実際にピアノの鍵盤で両方の音階を弾いてみるとこうなります。

2番目の短音階の方が「ミ」「ラ」「シ」の音が少し低いのが分かりますよね。

曲の明るさ

長調と短調の最も大きな違いは、曲の明るさです。上の画像で長音階と短音階を聞き比べた時に、長音階の方は明るく短音階の方は暗く感じなかったでしょうか?

実際に長調は明るくて力強い印象を与えるために使われ、短調の曲は悲しさや苦しい印象を与えるために使われます。

元々、長調の「森のくまさん」を短調にしている面白い動画がありました。

短調の「森のくまさん」は何か悩ましい印象ですよね(^_^)このように音階を変えると曲の印象が全然変わってしまいます。

他にも長音階から「レ」「ラ」を取った5個の音の音階は「琉球音階」といい、この5つの音だけで曲を作るだけで、沖縄の音楽にしか聞こえなくなります。試しに「ドミファソシド」の順に鍵盤を叩いただけでも、沖縄の雰囲気になります。音階って不思議ですね!

さて、ここまでは長調と短調の違いをお伝えしました。しかし、音階だけでなく、調も理解するとより音楽が楽しくなります。

そこで、今度は調について解説します。

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♯と♭の数で調が変わる!

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最初の長音階の画像で、「ドレミファソラシド」の下に「ハニホへトイロハ」とか「CDEFGABC」と書いてありますよね?

これが調を表しています。「ハニホへトイロハ」は日本の場合の表記で、「CDEFGABC」は欧米での表記です。意味は同じです。

調とは「ド」の音が「ハニホへトイロハ」のどの位置から始まるかで決まります。最初の長音階の画像は「ハ」の位置から「ド」が始まる長音階なので、”ハ長調”になります。

また、短音階の画像の方は「ハ」の位置から「ド」が始まる短音階なので、”ハ短調”になります。

例えば「ニ」の位置から「ド」を始める長音階にすると、下の画像のようになります。

【二長調の音階】

ニ長調

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実際に、この通りに鍵盤を叩くと、少しだけ音が高い「ドレミファソラシド」に聞こえます。このように調の違いというのは、曲全体の音の高さだと理解すると良いです。

ちなみに二長調の場合は「ヘ」と「ハ」の鍵盤が右にずれています。これを楽譜に直してみると下の画像のようになります。

【二長調の楽譜】
二長調(五線譜)

楽譜の「ヘ」と「ハ」の位置に”♯”が付いていますよね。♯は半音上げる、鍵盤で表すと右に1つずらすという意味です。

このように楽譜上の♯や♭の数によって調が分かります。♯と♭の数と調の関係を表にしたので参考になさってください。

【♯と♭の数と調の関係】
♯の数 ♭の数 長調 短調
ハ長調 イ短調
1 ト長調 ホ短調
2 二長調 ロ短調
3 イ長調 嬰ヘ短調
4 ホ長調 嬰ハ短調
5 ロ長調 嬰ト短調
1 ヘ長調 ニ短調
2 変ロ長調 ト短調
3 変ホ長調 ハ短調
4 変イ長調 ヘ短調
5 変ニ長調 変ロ短調

ちなみに、曲の中で調を変えることを転調と言います。よく使われる転調は、曲を盛り上げる目的で、クライマックスのサビの部分を転調させて、高さを上げるものです。

POPソングでよく用いられている手法なので、転調を意識しながら聞いてみると面白いですよ!

さて、ここまでは長調と短調の違いについて、解説してきました。

長調と短調は実際に曲を聴いてみると、すぐに分かるのですが、楽譜だけで見分けるのはなかなか難しいものです。そこで、楽譜から長調と短調を見分ける方法をお伝えします。

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長調と短調の見分け方

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実際に曲を聴いてみれば、長調と短調はすぐに分かりますが、楽譜からはなかなか難しいですよね!私も音大出身の友達のように楽譜を見て一発で見分けられるようになりたいです。

そこで、ここでは私がその友達から教わった、長調と短調の見分け方の2つのポイントをお伝えします。

  • 楽譜を見ただけじゃ分からない理由
  • 最初と最後の音符を見てみる

楽譜を見ただけじゃ分からない理由

長調と短調が楽譜を見ただけでは、区別がつかない理由は何なのでしょうか?

下の画像をご覧ください。これはイ短調の音階を表しています。

【イ短調】
イ短調

↑クリックすると拡大します。

上の表に書いてある通り、イ短調は♯も♭も付かない調なので、楽譜を見て、記号が付いてなければ、ハ長調かイ短調という事になるわけです。でも、記号の数だけでは長調と短調のどちらなのかは分からないのです。

このように記号の数が同じ長調と短調を平行調といいます。この平行調を見分けるには、ちょっとしたコツがあります。

最初と最後の音符を見てみる

一見して分かりにくい平行調を見分けるコツは、その調の「ドミソ」の音にあります。

普通の曲であれば、始まりの音と終わりの音は、その調の「ドミソ」のどれかの音になっているのです。

つまり、ハ長調であれば、「ハ」「ホ」「ト」、イ短調であれば「イ」「ハ」「ホ」のどれかの音が始まりと終わりの音になっているのです。

ただし、例外の曲もあるためご注意ください!

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まとめ

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今回は長調と短調の違いについてお伝えしました。

長調と短調の違いは、音階の違いです。そして、音階が違うと曲が明るく感じたり、暗く感じたりします。長調と短調の違いで、曲の雰囲気が変わるなんて不思議ですよね!

でも、たったそれだけの違いで、音楽の幅はとても広がります!

今度から音楽を聴く時には、長調と短調を意識して聴いてみると楽しいですよ!