シナモンとニッキと桂皮の違い!香りは同じでも微妙な違いがっ!

インド料理マニアの私は、あらゆるスパイスを使って料理を作るのが趣味です。シナモンもそのうちの一つです。

ほとんどのカレーには、シナモンを使います。すぐ無くなっちゃうスパイスのうちの一つです。

でも、日本人にとっては、シナモンロールやアップルパイなど、シナモンを使ったお菓子の方が、馴染み深いですよね。

そんなある日、久しぶりに京都のお菓子で有名な八つ橋を食べたところ、シナモンの香りがして驚きました。八つ橋の香りってニッキのものだったはずです。シナモンとニッキって同じものなんでしょうか?

というわけで、シナモンのことを色々と調べたら、漢方薬である、桂皮やシナモンの親戚のカシアなんてものまでみつけました。

果たして、これらにはどんな違いがあるのでしょうか?

ここでは、シナモンやニッキ、桂皮やカシアの違いについてお伝えします。

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目次

シナモンとニッキと桂皮とカシア

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どれも同じような香りがしますが、何か違いがあるのでしょうか?

早速、それぞれの特徴を見ていきましょう!

シナモン

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シナモンはセイロンニッケイという木が原料の香辛料です。

セイロンニッケイはクスノキ科の木で、セイロンという名の通り、スリランカやインドなどに生えています。

セイロンニッケイの幹の皮を剥がすと、その内側にコルクのような層があり、それを乾燥させたものがシナモンです。

このコルクの層は乾燥させると、くるんと自然に丸くなります。よく見るシナモンスティックは乾燥させると自然にあんな形になってるだけなのです!

ちなみにシナモンスティックの使い方は、この記事に詳しく書いているので、持て余している方はどうぞ!

ニッキ(カシア)

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ニッキはシナニッケイという木が原料の香辛料です。

シナニッケイもクスノキ科の木で、日本に生えている木です。

このシナニッケイの木の根の皮を原料にしたものが、ニッキなのです。

ちなみにシナニッケイの幹の皮を剥がすと、セイロンニッケイと同じようなコルク層があり、それを乾燥させるとセイロンニッケイとほとんど同じ香りのするスティックになります。

これがカシアと呼ばれるものです。カシアもシナモンスティックと同じような用途で使われます。

桂皮

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桂皮は主にトンキンニッケイなどのクスノキ科の木が原料の生薬です。

桂皮もシナモンと同じように、トンキンニッケイの幹の皮の下のコルク層を乾燥させたものです。

シナモンとは単に原料となる木の種類が違うだけで、やっぱり香りもほぼ同じです。最近では桂皮と読んだ場合には、シナモンを指す場合も多いようですね。

桂皮は生薬として用います。その効能は次のようなものです。

  • 体を温め、発汗を促す(冷え性の人に対して)
  • 解熱鎮痛作用(風邪などの病気の人に対して)
  • 健胃、整腸作用


ちなみにシナモンやニッキも原料となる木の種類は違いますが、同じような効能があります。八つ橋は身体に良い食べ物なんですね~。

というわけで、それぞれの特徴を見てきました。

ここまでの段階では、3つとも用途が違うだけで、どれも同じもののように感じますよね?でも、実は微妙な違いがあります。

今度は3つの微妙な違いについてお伝えします。

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3つの微妙な違いとは?

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シナモンとニッキと桂皮、同じようですが、実は微妙な違いがあります。

それは香りの違いです。

実は3つともほぼ同じ成分ですが、シナモンの原料であるセイロンニッケイにだけ、オイゲロールという物質が含まれています。そのため、セイロンニッケイだけが微妙にマイルドな香りになるのです。

言われてみると、ニッキの香りの方が、ツーンと来る感じでより強烈ですよね。やはり西洋のお菓子に合うのはシナモンのような気がしますね!

ちなみに日本で出回っているシナモンは、最近ではシナニッケイを原料にしている物も増えています。

しかし、シナモンと言った場合は厳密にはセイロンニッケイが原料の物を指すのです。

さて、ここまではシナモンとニッキと桂皮の違いについて見てきました。

これらの特徴は何と言ってもその香りですよね!

次はこの香りの効果について見ていきましょう。

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香りの効果

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シナモンもニッキも桂皮も、その香りの主成分はシナムアルデヒドという成分です。お菓子のような甘い食べ物に良く合うこの香りですが、実は凄い効果があります。

それは防虫効果です!

シナムアルデヒドの防虫効果を実験するために、蜂蜜にシナモンをまぶしたものと、ただの蜂蜜を、それぞれアリの巣のそばに置いておいたところ、アリはただの蜂蜜に集まり、シナモンをまぶした蜂蜜には一切集まらなかったのです。

また、シナモンの香りを漂わしておくと部屋にも虫が入ってきません。実はこの防虫効果はとても強力で、市販の虫よけスプレーなんかよりも強力なのです。

ただし、シナムアルデヒドの効果はすぐに消えてしまうので、効果の持続性まで考えると市販品にはかなわないようです。

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まとめ

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シナモンとニッキと桂皮の大きな違いは、原料になる木の違いでした。

また、ニッキに関しては、根っこの部分が原料のものを指しています。

これをまとめて表にするとこうなります。

【シナモンとニッキと桂皮の違い】

名前 木の種類 部位
シナモン セイロンニッケイ 樹皮
ニッキ シナニッケイ
桂皮 トンキンニッケイ 樹皮

ほとんど同じ香りであっても原料の木の種類や用途などが微妙に違うのですね~。

ちなみに私はやはりお菓子に使われているシナモンが一番好きですけどね!