私は大相撲が好きです。相撲を観戦していると、当然、様々な相撲用語が使われるわけですが、その中には相撲に限らず他のスポーツや日常生活でも、普通に使われている言葉が多いことに気付きます!
相撲ファンの私はとっても気になったので、調べてみました。するとお馴染みの言葉から、意外な言葉まで、たくさんあることに気付きました!
というわけで、今回は大相撲が由来となった言葉の一覧とその意味をお伝えします。
目次
大相撲が由来の言葉~序ノ口編~
まずは相撲でも日常でも良く使う、お馴染みの言葉からお伝えします!
- 勇み足
- 大一番
- 押しの一手、押しが強い、押しが利く
- 肩透かし
- 仕切り直し
- 序の口
- 白星、黒星、金星
- 土がつく
- 土俵際
- 懐が深い
- 待ったなし
- 胸を出す、胸を借りる
- 物言い
- 八百長
- がっぷり四つ
順番に意味を見ていきましょう!
勇み足
勇み足の意味は「勢いに乗り過ぎて、不注意な失敗をしてしまうこと」です。
相撲では土俵際まで追い詰めて優勢だった力士の足が先に出てしまう決まり手のことです。当然足を出しちゃった力士の負けです。
大一番
相撲では、優勝を左右するような大事な取り組みの事を指します。
これと全く同じ意味で、他のスポーツでも普通に使われていますね。
押しの一手、押しが強い、押しが利く
相撲で押しと言えば、文字通り正面から相手を力で押していくことです。
この事から押しとは小手先の技などを使わずに力技で物事を進める事の意味で使います。
そのことから、それぞれ次のような意味になります。
- 押しの一手は「目的を遂げるために強引な手で進めること」
- 押しが強いは「強引なやり方で自分の目的を成し遂げること」
- 押しが利くは「他人を従わせるほどの力がある」
肩透かし
肩透かしは「相手の勢いを上手くそらして、相手に失敗させること」と言う意味です。
相撲では相手が前に出てくるタイミングに合わせて、体をかわして前に倒す決まり手のことです。
日常生活では「肩透かしを喰う」のように、自分が意気込んでやったことが、空回りしてしまった場合に使うことも多いですね!
仕切り直し
仕切り直しの意味は「勝負事や仕事などを最初から最初からやり直す」ことです。
相撲では両者の息が合わない時に、立ち合い不成立として、再度仕切りから相撲をやり直すことです。
序の口
この章のタイトルにも使われている序の口もまさに相撲用語です。
序の口(序ノ口)は大相撲の番付の最下位で、ようやく相撲を取り始めた力士たちの番付です。
そのことから「まだまだ始まったばかり」という意味で使います。
ちなみに実は序ノ口よりも更に下に「前相撲」という入門したばかりの力士たちが初めて相撲を取るための番付があります。(厳密には番付とは呼びませんが)
序ノ口の代わりに前相撲と言うと、通な感じがするかもしれません!
白星、黒星、金星
相撲では白星が勝ち、黒星が負け、更に平幕力士が横綱に勝つことは金星と呼ばれます。
白星、黒星は相撲以外のスポーツでも同じ意味で普通に使われますね。また、金星も格上の相手に勝った時に使われています。
土がつく
土がつくは「スポーツの試合で負ける」ことを指す言葉です。
相撲では負けて土俵に倒されると、体に土俵の土が付くため、負けることを土がつくと言います。
しかし、厳密には寄り切りや押し出しなどの決まり手の場合は、体に土がつくことはありませんが、それでも負けは土がつくといいます。
土俵際
土俵際は「もう後がないギリギリの状況」を指す言葉です。
相撲では言うまでもなく、土俵の俵に足がかかる状態にまで寄られている状態ですね。この土俵際の状態からの逆転は見応えがありますね!
懐が深い
相撲で懐が深いと言った場合は、腕が長いため、相手にとって、まわしが取り辛かったり、自分の回しをがっちり取られて身動きできなくなる力士のことです。
そのことから、どんな相手や状況でも受け入れて対応できる包容力のある様を指します。
待ったなし
待ったなしは「もう猶予が残っていないこと」の意味です。
相撲の場合、制限時間いっぱいになるまでは仕切りと塩をまくことを繰り返していますが、制限時間いっぱいになると必ず相撲を取らなないといけなくなります。その状態が「待ったなし」です。
胸を出す、胸を借りる
胸を出すの意味は「練習相手になってあげる」こと、胸を借りるの意味は「練習に付き合ってあげる」ことです。
相撲の稽古にはぶつかり稽古といって、力士の押しの力を鍛える練習があります。その時にぶつかってくる力士に胸を出して組み止める役割の力士が必要になります。その組み止める方の力士が「胸を出す」力士、ぶつかっていく方の力士が「胸を借りる」力士になります。
ちなみに胸を出す力士は勢いよくぶつかられると心臓に衝撃がかかるため、必ず右胸を前に出して、衝撃が直接心臓にかからないようにします。
物言い
物言いの意味は「異議をとなえること」です。スポーツに限らず、何かの最低に大して、異議を申し立てる時に使います。
相撲の場合は行司の下した判定に意義がある場合に手を上げてその意思表示をする事を指します。
物言いをするのは、ほとんどは勝負審判ですが、実は土俵の下に座っている控え力士も物言いをすることができます。その場合の協議には力士は酸化することはできませんが、力士の物言いによって、軍配が覆った例もあります!
現役力士が物言いをすることは、滅多にありませんが、大相撲は数あるプロスポーツの中でも、審判のジャッジに異議を言いやすい意外なスポーツなのです。
がっぷり四つ
相撲では両者が正面からしっかりと組み合って、力勝負をする様を指しています。
このことから物事に真っ向から取り組むことを指す言葉です。
個人的に見ていて一番楽しい相撲ががっぷり四つに組んだ相撲です!
さて、ここまでは結構有名な言葉ばかりを紹介しました。今度は相撲が由来になっている意外な言葉を紹介します!
大相撲が由来の言葉~意外な言葉編~
さてここからは、相撲が由来になっているとは気付きにくい意外な言葉を紹介します。
- 傷み分け(痛み分け)
- ガチンコ
- 軍配が上がる
- 一人相撲
- ぶちかます
- 八百長
そんなの知ってるよ~というものから、意外なものまであるのではないでしょうか?順番に意味を見ていきます!
傷み分け(痛み分け)
痛み分けの意味は「紛争や争い事で両者が損害が残ったまま引き分けになる」ことです。
大相撲の場合は取組中に勝負がつく前に、力士が怪我によって続行不可能になった場合に両者引き分けにしてしまうことです。これを傷み分けといいます。
実際に傷み分けになる場面がほとんどないため、大相撲が由来とは知られていない言葉です。
ガチンコ
ガチンコとは「真剣勝負」を指す言葉ですね。実はこれも相撲用語です。
力士同士が勢いよく正面から”がちん“と、ぶつかり合うさまから来ている言葉です。
軍配が上がる
軍配が上がるは”Aのチームに軍配が上がった”というような使い方をしますね!軍配が上がった方のチームが勝者なわけです。
元々、軍配は戦国時代などの戦いで、武将が軍の采配を振るう時に使うものですが、大相撲でも行司が軍配を使います。
行司は、勝った力士を示すのに軍配を使います。そのため、軍配が上がるは大相撲が由来の言葉なのです。
一人相撲
一人相撲の意味は「相手がいないのに自分だけ気合をいれて空回りすること」です。
でも、実は相撲の場合の一人相撲はそういう意味ではありません!
相撲の場合の一人相撲は、一人だけであたかも相手がいる状態かのように相撲を取ることです。神事や芸として、一人相撲を取るので、一人だけで空回りしているわけではないのです!
ぶちかます
ぶちかますとは勢いよく体当たりをして強い衝撃を与えることです。最近では、言葉で相手に強い衝撃を与える時にも使うことがあります。
このぶちかましも相撲用語です。相撲の場合は顔を下げて頭から相手に全力でぶつかっていくことを指します。
一説によると一流力士のぶちかましの威力は、1トンに達することもあるそうです。普通の人がぶちかまされることは、交通事故に遭うのと同じ意味だという話もあります。
ぶちかましは威力が半端ないため、怪我のリスクが高いです。そのため、女子相撲ではぶちかますのは禁止になっています。
八百長
八百長の意味は「勝負事で真剣勝負をせずに事前に示し合わせた通りの結果にする」ことですね。
大相撲でも良く使われる言葉ですが、実はこの言葉は厳密にいうと相撲が由来ではないんです。
明治時代に八百屋をやっていた長兵衛、通称「八百長」という人がいた。
この長兵衛は、相撲の年寄りをしている伊勢海五太夫と囲碁をやる仲間だったが、商売を上手く進めるために五太夫の機嫌を取ろうと、真剣勝負をせずにわざと勝ったり負けたりしていた。
その後、長兵衛がわざと勝ち負けを調整していたことが発覚したため、相撲界で真剣勝負せずに勝ち負けの調整をすることを「八百長」と呼ぶようになった。
「八百長は」相撲用語ではあるものの、語源になった人は相撲界の人ではなく、ただの八百屋だったのです。
まとめ
今回は相撲が由来の言葉を列挙してみました!
お馴染みの言葉から、意外なものまでたくさんありますね!はっきり言ってここに書いたのは一部だけです。
他にも意外な言葉があったら、是非教えてくださいね!