お金の悩みは養われることで解決する?悩むのは今のことだけにしよう!

人生は楽しさや喜びで満ちている反面、様々な悩みがあります。その中でもお金の悩みは、最も大きいものの一つですよね?

私にとっても、お金の悩みは人生を通じてのものです。

自分で言うのもなんですが、上場企業で働いていた時期は、それなりの給料を貰っていたので、表面的にはお金の悩みは無いように思えました。でも、実は“辞めたら生活できなくなる”という不安から、無理して仕事をした結果、体を壊してしまいました。

そんな過去の自分を見て分かったことは、お金の悩みや不安があるから、お金を稼ぐものの、十分稼いだとしても、お金の悩みは消えないということです。お金があっても無くても、結局はお金の悩みから解放されないわけです。

そういう意味で、あなたは今、お金の悩みや不安が無い人生を送れているでしょうか?

今回はお金の悩みから解放される方法を考えてみます。

スポンサーリンク


目次

お金の悩みの正体

お金があれば…収入が増えれば…、生きる上で誰にも共通の悩みです。経済的に余裕がある人も、ひょっとすると困窮するのが怖くて、お金稼ぎに没頭している人生なのかもしれません。

そもそも、お金の悩みとはどのようなもので、何が原因なのでしょうか?

収入が増えれば、すぐに解決するはずなんですが、それが簡単じゃないから悩むのだと思います。収入を増やさなくても、悩みから解放される方法は無いのでしょうか?

そこで、自分の人生で、お金の悩みが無かった時期が存在するかどうか考えてみたところ、少なくとも中学生くらいまでは、お金の悩みや不安は無かったことに気付きました。

これは私の両親が、私にいくらでもお小遣いをくれていたということではありません。むしろ、もっとおもちゃやゲームを買って欲しいという不満は、どこの子供と同じくらいありました。でも、不満はあっても、不安や悩みがあったわけではなく、少なくとも自立するまでは、養ってもらえるという安心感がありました。

幸いにも経済的に困窮していない家庭で育ちましたが、もし貧困家庭で育っていれば、やはり子供でもお金の不安は感じていたはずです。子供だからお金の悩みが無かったというわけではないでしょう。

やがて、社会人になって自立すると、最初の頃は自分が得た収入が、全て自由に使える喜びで満たされました。

でも、結婚して家族の経済的なニーズを満たす責任が増え、必要な出費が増大するにつれて、将来の生活の不安を感じるようになってきました。

十分な収入がある時は、一時的に不安は無くなりますが、その代わりに収入を得るための手段である、仕事に依存してしまいます。もし、それがブラックな仕事だったら、今度はストレスという別の形の苦しみに変わってしまいます。

私の場合も、一番収入が多かった時の仕事は、とてもストレスが多く、それが原因で体を壊して、会社を辞めることになりました。今はストレスが無い代わりに、漠然とした将来の生活の不安が常にあります。

あなたが社会に出て仕事をしているのであれば、きっと同じなのではないでしょうか?

お金が無いことはもちろん悩ましいのですが、お金を持っていても、将来の不安まで完全に消し去る事はできません。

結局、お金を持っていても、お金の悩みは解決しません。私たちが本当に望んでいるのは、将来もお金を得ることができる、『不安の無い生活ができる保障』なのだと思います。

スポンサーリンク


解決方法は養われること!?

じゃあ、『不安の無い生活ができる保障』を実現する方法なんてものが、本当にあるのでしょうか?

すぐに思い付くのは、一生、暮らすのに十分なお金を稼ぐことでしょう。でも、実際にはそれはそんなに良い考えではないようです。

アメリカのある調査で、宝くじの高額当選者のその後を追跡調査したところ、そのうちの8割の人が、破産していたそうです。破産した人の多くは、高額な寄付や、会社経営、不動産投資、世界旅行など、今までやったことがない、高額なお金の使い方をしていたそうです。

人はいきなり大金を手に入れてしまうと、それに伴って支出が増える、つまり生活レベルが上がってしまう傾向があるのです。

「ちょっとくらいの贅沢なら」という気持ちから…

  • 今までしたことがない旅行をしよう
  • 大きな家を購入しよう
  • 頑張った自分へのご褒美に高級車を買おう

これは英国の歴史学者・政治学者シリル・ノースコート・パーキンソンが提唱した、パーキンソンの法則と呼ばれるよく知られた人間の傾向です。

一時的な贅沢のつもりでも、一度味わった満足感や喜びは捨てがたく、そのつもりがなくても贅沢な暮らしになってしまうのです。

さらに都合が悪いことに、人間はお金が尽きても、ある一定水準以下には、生活レベルを下げられない傾向があります。

これは行動経済学の分野で、ラチェット効果と呼ばれるものです。

収入が増えてしまうと、そのつもりがなくても支出が増えてしまいます。支出が増えると、さらに収入を増やすために頑張る必要が出てきます。こうして人はお金に支配されてしまいます。

特に宝くじのような一時的なお金の場合は、一気に生活レベルを上げて支出も増えます。しかし、すぐにお金が尽きると、生活レベルは下げられず支出だけが続き、たちまち負債が積み重なって、破産してしまうわけです。

お金の悩みから解放されるためにお金を稼ぐのに、実際には常にお金に追いかけられる生活になり、どんどん悩みが膨らんでしまいます。

つまり、お金の悩みから解放されるには、パーキンソンの法則とラチェット効果に影響されない、鉄の意志があれば良いということになります。

でも、そんなの簡単じゃないですよね?「お仕事を受注できたから、ご褒美にラーメンにチャーシューをトッピングしよう」みたいなことを日常的にやっている私には、ちょっと難しそうです。

意志が弱い私には、支出をコントロールすることは簡単じゃありません。そう考えると、お金の悩みから解放されるための最も良い方法とは、誰かに養われることではないかと思えてきます。

両親に養われていた子供の頃は、生きるために必要なものは、全て両親が与えてくれました。その一方で無駄遣いや、贅沢をしないように、お小遣いの金額をちゃんと管理してくれていました。

実は必要なお金をくれつつも、問題を起こさないように管理してくれる存在がいることが、お金の悩みから解放され、しかも破産のリスクを避ける理想的な状態なのです。

でも、現実には私たちを養ってくれる、存在などありませんよね…。自立して、自分でお金を稼ぐのが、健全な大人の姿です。成人した後も、親に養われている人は、お金の悩みは無いのかもしれませんが、そもそも自立していないことの方が問題です。

養われることと自立することは、相反するように思えます。

養うことと自立を両立させてくれる存在などいるのでしょうか?

スポンサーリンク


大人の私たちを養ってくれる存在

実は聖書には、私たちを養ってくれる存在について、書かれています。

「だから、言っておく。自分の命のことで何を食べようか何を飲もうかと、また体のことで何を着ようかと思い煩うな。命は食べ物よりも大切であり、体は衣服よりも大切ではないか。空の鳥を見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に納めもしない。だが、あなたがたの天の父は鳥を養ってくださる。まして、あなたがたは、鳥よりも優れた者ではないか。あなたがたのうちの誰が、思い煩ったからといって、寿命を僅かでも延ばすことができようか。なぜ、衣服のことで思い煩うのか。野の花がどのように育つのか、よく学びなさい。働きもせず、紡ぎもしない。しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。今日は生えていて、明日は炉に投げ込まれる野の草でさえ、神はこのように装ってくださる。まして、あなたがたにはなおさらのことではないか、信仰の薄い者たちよ。だから、あなたがたは、『何を食べようか』『何を飲もうか』『何を着ようか』と言って、思い煩ってはならない。それはみな、異邦人が切に求めているものだ。あなたがたの天の父は、これらのものがみな、あなたがたに必要なことをご存じである。まず神の国と神の義とを求めなさい。そうすれば、これらのものはみな添えて与えられる。だから、明日のことを思い煩ってはならない。明日のことは明日自らが思い煩う。その日の苦労は、その日だけで十分である。」

ここに書かれている”天の父”とは、神様のことです。

神様は働きもしない小鳥でさえも、養ってくださるように、私たち人間も生活に必要なものは、ちゃんと与えてくださると、イエス様は教えています。

確かに自分の人生を振り返ってみると、生活に困窮したことはありません。その一方で、贅沢し放題なほど、お金を稼げたこともありません。

お金に関しては、まさに養われつつも、ちゃんと管理されている人生だったと思います。

でも、これから先もそうだと確信できるかというと、正直難しいです。私は神様を目で見たことも直接、話したこともありません。クリスチャンの私であっても、五感で認識できない方を、完全に信頼することは、やっぱり難しいのです…。

もし、あなたがクリスチャンでないのなら、なおさら信じることは難しいですよね?

でも、イエス様は盲目的に信頼することを、期待しているのではありません。一つ一つの言葉をちゃんと理解すれば、実はとても理に適っていることが分かるはずです。

ポイントは次の3つです。

今できることに没頭する

イエス様は聖書のこの部分で、”生活のことで明日何をしようかと悩まずに、今日のことだけ頑張りなさい”と言っています。2000年前のイスラエルの産業は、農業や漁業、牧畜などが主要なものです。このような産業は、天候などの影響を受けやすいため、悩むよりもその日の作業に集中した方がよい仕事です。

そのため、“悩むのをやめて今日やるべきことに集中する”ことが比較的しやすい社会だったと言えます。

ところが、現代は2000年前よりも、ずっと複雑な社会です。将来のことを考えずに、その日暮らしな生き方をしていては、生活を安定させることは難しいですよね。むしろ、将来のために準備したり、考えたりしなければ、すぐに行き詰まってしまいます。

現代人は思い煩うなと言われても、考えるべきことが多過ぎて、それが非常に難しいのです。

そこで、イエス様が言う「明日のことを思い煩ってはならない。」を、現代人向けに次のように変えてみました。

【現代版 思い煩うな】

  1. やるべきことの計画はしっかり立てる
    重要なことの計画を立てます。目的はやるべきことと、そうじゃないことを区別するためです。
  2. 計画に基づいて今できることを全力でやる
    計画したら、今やるべきことだけを集中してやります。
  3. やることをやったら満足して余計なことは考えない
    できることをやったら、自分の働きに満足して余計なことは考えないようにします。全力でやるのが、満足するためのポイントです。

悩んだだけでは、何も変えられないのは、2000年前も現代も全く同じです。しかし、昔と違い、現代社会はとても複雑なので、”考えた方が良い事と、考えても無駄なことを区別する”というひと手間を加えることが大切です。

今日できるベストを尽くすことの積み重ねが、お金の不安を消すための遠いようで、一番の近道だと信じて毎日を積み重ねていきましょう。

自分の人生を振り返る

イエス様は”神様は鳥も養ってくれるのだから、自分にも必要なものが与えられると信頼しなさい”と言います。

しかし、私には五感で認識できない神様を信頼することは、なかなか難しいことです。ましてやあなたが神様を信じていなければ、なおさらそうですよね?

でも、実際に自分の身に起きた事なら、信頼することができるはずです。

そこで、今までの自分の人生を振り返り、“どのような暮らしだったか?”“困窮した時にどのように乗り越えてきたか?”などを振り返ってみるのです。

改めて自分の人生を振り返ってみると、自分でも忘れていた、色んな発見があります。

【振り返りで見えてくること】

  • 意外な能力や才能、努力
  • アドバイスをくれる頼りになる人、協力してくれる人
  • 困窮していると思っていたが実はそうでもなかったという気付き

例えば私の場合は、体を壊して会社を辞めた時に、収入がゼロになってしまい途方に暮れました。しかし、仙台に移住して、今住んでいる家は貸してしまえば、東京と仙台の住宅費の差分だけ、収入が増える事に気付きました。

地方移住という長年の夢と、収入確保の一石二鳥が、実現した出来事でした。人生の行き詰まりが、実は希望の始まりだったという典型的な例だと思います。

こんな視点で振り返ると、自信や希望になり、不安や思い煩いが自然と小さくなります。

収入が増えなくても安心する

ちゃんとした親であれば、子供が適切な金銭感覚を持てるように、過度なお小遣いはあげません。でも、健全な生活に必要なものは、ちゃんと与えてくれます。

神様も同じです。私たちが健全な社会生活を営むために必要な最低限の物は、ちゃんと与えてくれます。でも、人生が悪い方向に進むほどの、大金や収入増は実現してくれないかもしれません。

だからと言って、神様はケチでも、願いを無視しているわけでもなく、私たちが健全な社会生活を続けられる程度に経済的に管理してくださっていると考えるのです。

神様は、私たちにとっての完璧なファイナンシャルプランナーだと考えると、なかなか収入が増えなくても、安心して過ごすことができると思います。

スポンサーリンク


まとめ

今回は聖書からお金の悩みを軽くする方法を考えてみましたが、神様を信じていない人でも、役に立つ考え方ではないかと思います。

よくよく考えてみると、実はお金の悩みはお金を稼いでも無くなることはありません。むしろ、使えるお金が増えると、生活レベルが上がって支出が増えることで、もっとお金の悩みが増えてしまいます。

お金の悩みから解放される一番の方法は、お金が欲しいという気持ちを上手にコントロールすることに尽きるのではないでしょうか?

それは食欲を満たすことと、健康的でスタイルの良い体を手に入れることが、両立できないことに似ているなぁと思います。

“お金がもっとあれば、生活が楽になるのに…。”なんて、気持ちが出てき時に、実は”お金が無い事で平和な生活が守られている”と考えることが、お金の悩みから解放されるための、最も安上がりで効果的な方法ではないかなと思います。

最初は、あまり解決になってないと思うかもしれませんが、繰り返し意識するようにするだけでも、変わってきますよ!ぜひ実践してみてくださいね。