大相撲に関連する言葉って色々あります。その中でも特によく聞くのがどすこいという言葉ではないでしょうか?
どすこいという言葉からは、相撲のイメージしかしません。でも、その言葉の意味を説明しろと言われても、ほとんどの人はよく分からないのではないでしょうか?
それにそもそも大相撲の力士が、「どすこい」なんて言葉を言っているのを聞いたことなんてないですよね?
いったい、どすこいの意味ってなんなのでしょうか?そして、どんな時に使うのでしょうか?
気になった私は徹底的に調べてみたので、それをお伝えしたいと思います。
どすこいの意味と由来
それでは、早速どすこいの意味から見ていきましょう。
実はこのどすこいという言葉は、相撲独自のことばではありません。元々は”どっこい”という言葉からきています。どっこいとは私たちもよく使う「どっこいしょ」とか「おっとどっこい」のどっこいです。
どすこいとは、単にこのどっこいが訛っただけの言葉なのです。
ちなみにどっこいの意味はこちらです。
- 力を入れて何かをするときのかけ声。どっこいしょ。「うんとこどっこい、うんとこな」
- 相手の意図をさえぎり止めるときに発する語。「どっこい、そうはさせない」
- 民謡などの囃子詞 (はやしことば) 。
※goo辞書どっこいの意味より
どすこいの意味もこれと一緒なわけです。
でも、実際に力士が普段使うのは、やはりどっこいの方です。どすこいはどんな時に使われているのでしょうか?
実はどすこいは、どっこいの意味の3つ目に出てくる”民謡などの囃子詞”の意味合いが強いのです。
というわけで、次はどすこいが使われる場面について見ていきましょう。
どすこいが使われる場面
力士と言えども、普段はどすこいなんて言葉は使いません。しかし、どすこいが多用される場面があります。
それは相撲甚句と呼ばれる唄を歌うときです。相撲甚句は大相撲の地方巡業などで披露される、力士が唄う民謡のことです。
歌詞は七五調で、5人~7人の力士が輪になり、中心の力士が唄います。
“どすこい”は中心で相撲甚句を唄っている力士への合いの手として、「はぁ~、どすこい~、どすこい」といった感じで使われています。
そして、こちらが実際の相撲甚句です。
皆さんとっても良い声で上手に唄いますよね^^
特にトリで出てくる勢関の歌唱力は見事です!個人的には下手な演歌歌手よりも、とっても魅力的だと思います。
このように、どすこいは相撲甚句の歌の中で多用される、合いの手の言葉として使われます。
だから、特に意味があるわけではありません。当然、力士の方々も普段は使わない言葉なのです。
つまり、どすこいという言葉の意味は特に無いというのが正しいのです。
なんか拍子抜けでしたね^^;
まとめ
というわけで、今回はどすこいという言葉の意味をお伝えしました。
もう一度今回の内容をおさらいしておきましょう!
元々はどっこいから来ている言葉。
相撲甚句の中で合いの手として使われる。
合いの手として使われるため、特別な意味は無く、力士たちも普段あまり使うことが無い言葉。
いかにも大相撲をイメージさせる言葉ですが、実際には特別な意味があるわけではないんですね~。
それでも、実際に力士の口から出るどすこいが聞きたいのであれば、是非、大相撲の地方巡業に行ってみてはいかがでしょうか?
普段、見られない大相撲の文化が見られて楽しいかもしれませんよ!