夏場になると多くなるのが、雷ですよね。
ピカッと光ったかと思うと、ゴロゴロ~という音がします。雷がもの凄く近い場所だと、音も空が割れたかのような大きな音になります。
でも、この雷って、なぜ音が鳴るんでしょうか?
雷の源は電気ですが、この電気が空気中を伝わる時に、どんな仕組みで音が鳴るんでしょうか?
この理由を調べてみると、音が鳴る時に、もの凄いことが起きていることが分かりました。
というわけで、今回は雷の音が鳴る仕組みや、雷光と雷鳴から雷までの距離を測る方法をお伝えします。
雷の音が鳴る仕組み
まずは早速、雷の音(雷鳴)が鳴る仕組みを見ていきましょう。
雷はもの凄い音がしますよね。あの音は地上に落ちた時の音でもなければ、雲の中から出ているわけでもありません。
実は雷の電気が流れる空気から出ている音です。そのため、雷が通過する部分の空気から満遍なく音が鳴っているのです。
では、なぜ空気から音が出るのでしょうか?その仕組みはこうです。
- 空気中を電気が通る
- 電気抵抗がとても高い空気は、一気に加熱して2万℃~3万℃になる
- 高温になった空気は急速に膨張する
- 膨張した時の強烈な勢いで衝撃波が発生して音になる
雷鳴はこのような仕組みで発生しているのです。
ここでは”膨張”なんて言葉を使っていますが、雷が落ちるまでの時間はたったの0.001秒です。この僅かな時間の間に一気に2万℃以上に加熱された空気は、膨張というより、爆発と言っても過言でないくらいの勢いで膨らみます。
つまり、あの雷の音は空気の爆発音なわけです。
というわけで、まずは雷の音が鳴る仕組みを見てきました。
雷光は光ですが、雷鳴は音です。これを踏まえると、空が光ってから雷鳴が聞こえるまでの時間で雷までの距離が分かります。
そこで、次は雷の音から、雷までの距離を測る方法を紹介します。
雷光と雷鳴から距離を推測する方法
雷の発生源までの距離を計算することは、とても簡単です。
光と音の速さから計算することが可能です!
光速:秒速299,792,458m
音速:秒速340.29m
【雷までの距離の計算式】
光は秒速30万Kmという高速なので、ほぼ無視できるものとすると…
[空が光ってから雷鳴が聞こえるまでの時間](秒)×340.29(m)
=[雷の発生源までの距離](m)
つまり、光ってから3秒後に音が聞こえたら、雷までの距離は約1Km、10秒だったら約3.4Kmということになります。
普通、雷鳴が聞こえる距離は、3Km程度が限界と言われています。また、雷の光だけ見える距離は最長で40Kmと言われています。
実はこれって非常に危険な距離なのです!
こちらの記事にも書きましたが、雷雲から雷が落ちる範囲というのは、数十Kmと言われています。
雷が落ちる場所と確率!あなたが避難してる場所は危険かも!
つまり、雷の音が聞こえる場所というのは、雷からかなりの至近距離です。そのような場所は、落雷が発生する可能性が非常に高い危険な場所なのです。
更には、雷の光が見えただけでも、十分危険な場所と言えるのです。
このように雷鳴が聞こえるような場所はとても危険です。雷までの距離なんて計算してる暇があったら、すぐに屋内に避難してくださいね!
まとめ
雷の音というのは、雷の通り道の空気から出ている音でした。
もう一度その仕組みをおさらいしておきましょう。
- 空気中を電気が通る
- 電気抵抗がとても高い空気は、一気に加熱して2万℃~3万℃になる
- 高温になった空気は急速に膨張する
- 膨張した時の強烈な勢いで衝撃波が発生して音になる
地上に落ちるまでの時間は、僅か0.001秒
空気中を通る雷は周りの空気を一気に加熱する
一瞬のうちに2万℃以上に加熱された空気は爆発的に膨張する
膨張した時の衝撃波が、爆発音となって鳴り響く!
2万℃なんて言われても、全然ピンときませんが、とにかく雷のエネルギーは膨大です!
僅か0.001秒間しか流れなくても、その電気エネルギーで、エアコンを24時間ぶっ続けで10日間動かせる電力だそうです。
全世界で1日に860万回ほどの雷が発生しているので、雷のエネルギーだけで、全世界のエアコンを動かせるくらいのエネルギーがありそうですね…。
何にしても、雷は命に関わる危険なものです。雷鳴が聞こえた時点で非常に危険な距離にいることが確定的です!
今回、雷までの距離を計算する方法をお伝えしましたが、雷までの距離を計算のは、屋内に避難してからにしてくださいね^^;