日本の食文化に、魚は欠かせませんよね!日本人は世界一の魚食民族といっても過言じゃないと思います。
日本人が好きな魚は色々ありますが、似て非なる魚として有名なのが、カレイとヒラメですね。
どちらもとっても美味しくて日本人に馴染みが深い魚です。似たような外見をしていますが、「左ヒラメに右カレイ」なんて言うように、目の位置が逆なのは有名ですよね。
でも、それ以外にもまだまだ違いがあるんですよ!
そして、その違いが食べ方の違いにも表れてるんです。
これを知ってると、カレイやヒラメを食べる時に、ちょっとしたうんちくを語れるかもしれませんよ!
というわけで、今回はカレイとヒラメの違いを徹底解説しちゃいます。
目次
カレイとヒラメの違い
カレイとヒラメの違いと言えば、目の位置の違いが有名ですよね。
ヒラメは両目が左側に寄っていて、カレイは逆に右側に両目が寄っています。
しかし、それ以外にも次のような違いがあるんです。
- 生物学上の分類
- 目の位置
- 口の構造
- 生態の違い
それぞれどんな違いなのか、順番に解説していきますね。
生物学上の分類
まずは生物学上の分類の違いからです。
まずカレイは「カレイ目カレイ科」に属する魚です。なんだかそのまんまですね。
一方のヒラメは「カレイ目カレイ亜目ヒラメ科」に属しています。ヒラメもカレイ目なんですね~。
このことからカレイもヒラメも生物学上は親戚みたいな感じですね。
目の位置
次が目の位置の違いです。
「左に寄ってるのがヒラメで、右に寄ってるのがカレイなんでしょ!」って思ってると、実際はそうとは限らないんです!
カレイの中にはヌマガレイという両目が左に寄ってる種類もいます。
また、突然変異によって両目が左に寄った固体のカレイが生まれることもあります。
実は両目の位置は決定的な違いではないんです!
ちなみにカレイもヒラメも幼魚の頃は、しっかりと両側にバランスよく目が付いています。
幼魚の頃は水中を泳ぎ回っているので、この方が360度、全ての方向を見ることができるからです。
しかし、大人になると海底に沈んで生活するようになるため、上の方向だけ見えれば良くなります。そのため、だんだんと目の位置が移動して、体の片側に両目がある体になっちゃうのです。
口の構造
実はカレイとヒラメの一番の違いは、口の構造です。
ヒラメが食べるのは、9割以上が小魚です。普段は海底に身を潜めていますが、小魚が近くに来ると、猛然と襲いかかって捕まえて食べるのです。
そのため、ヒラメの口は、動きの俊敏な小魚を捕えやすいように大きく、一度捕えた小魚を逃がさないように歯が大きく鋭いのが特徴です。
一方で、カレイが食べるのは、ゴカイや小さなエビ、動きの鈍い小魚です。海底に身を潜めた状態で、すぐ近くにいるこのような獲物を食べます。
じっと待って、近づいてきた獲物を食べるという生態のため、口の構造もヒラメよりは小さく、歯もヒラメに比べて小さいのです。
生態の違い
口の構造の所でも、少し解説しましたが、カレイは海底に隠れて、獲物が近づいてくるのを待ちます。
敵が近づいてきても、体の模様を海底に似せて、隠れてやり過ごそうとします。
そのため、カレイはあまり動き回らないのが特徴です。
一方のヒラメは獲物を積極的に捕まえに行きます。ヒラメも体の模様を海底に似せて擬態しますが、敵が近づいてくると、素早く泳いで逃げることもあります。
また、冬場は水深の深い場所に移動して生活し、春から夏にかけて水深20mくらいの場所に移動して産卵します。
このようにヒラメはカレイに比べると活動的で、筋肉質な体をしています。
というわけで、カレイとヒラメの違いを色々と見てきましたが、何と言っても日本人にとっての違いは、食べた時の違いですよね!
今度はカレイとヒラメの食材としての違いを見ていきましょう。
食べ方の違いは生態の違い!
皆さんはカレイとヒラメの料理というと、どんなものを想像しますか?
私はカレイなら煮付けや唐揚げなんかが、すぐに浮かびます。一方のヒラメの方は刺身や寿司などです。ヒラメのムニエルもたまには美味しいですよね。
皆さんも大体このような食べ方を思い浮かべるんじゃないでしょうか?
ここから分かるのは、カレイは火を通す料理が多いのに対し、ヒラメは生で食べることが多いということです。
カレイを生で食べたり、ヒラメを煮たり焼いたりして食べるのは、あまり見かけないですよね。
これはカレイとヒラメの生態の違いが影響してるんです。
カレイはあまり運動しないため、身はあまり引き締まっていません。その代わり脂が多く、ふっくらしてジューシーな食感なので、煮付けや唐揚げのような食べ方がちょうど良いのです。
一方のヒラメの場合は、活動的な生態のため、身は筋肉質で引き締まって旨味が強い一方で、脂が少ないのが特徴です。
そのため、火を通してもパサパサで美味しくないので、刺身のような歯ごたえと旨味を感じる食べ方が適しています。
特にヒラメのえんがわの部分は、泳ぐ時の推進力を生むための筋肉なので、歯ごたえと旨味が特に強い部分です。
刺身で食べるととっても美味しい部分です。
また、火を通す場合でも、バターをたっぷり使ってムニエルにするなど、脂肪分を補った調理法で、パサパサ感が出ないようにするのが特徴です。
魚好きの私にとって「カレイとヒラメの違いは何か?」と聞かれれば、食べ方の違いが一番ですね~
食べた時の味と食間の違いこそ、カレイとヒラメの一番の違いだと思います!
まとめ
日本人に馴染み深い、カレイとヒラメですが、目の位置以外にも色々な違いがあったんですね~。
今回紹介したそれぞれの違いを表にまとめてみました!
違いの項目 | カレイ | ヒラメ |
---|---|---|
生物学上の分類 | カレイ目カレイ科 | カレイ目カレイ亜目ヒラメ科 |
目の位置 | 右側(左側の種類もいる) | 左側 |
口の構造 | ヒラメに比べて小さく、歯も小さい | カレイに比べて大きく、歯も鋭い |
生態の違い | じっと隠れて待つ受け身な生態 | 積極的に獲物を捕まえる活動的な生態 |
食材としての違い | ヒラメに比べて脂が多く、ふっくらジューシーな食感。火を通す料理向き | カレイに比べて脂が少なく、引き締まった食感。火を通さずに旨味と食感を楽しむ料理向き |
このような違いがあるカレイとヒラメですが、食い意地の張った私にとっては食べた時の違いが一番です!
皆さんはカレイとヒラメどっちが好きですか?
私が好きなのは、小ぶりのカレイを丸ごと揚げた唐揚げです。
頭から尻尾までカリカリに揚げると、骨ごと食べられるので、大好きなんです!
皆さんもカレイやヒラメを食べる時に、今回紹介したことを豆知識として、語ってみてくださいね!