忙しい毎日を過ごしていると、たまに飲むお酒はとても楽しいものですよね!それが、親しい友人や仕事仲間と飲むお酒であればなおさらですね。
でも、飲んだ後には、悩ましくも甘い誘惑が待っています。それがラーメンです…。飲んだ後ってなぜラーメンが食べたくなるのでしょうか?
私なんか炭水化物であれば何でも良いので、牛丼を食べちゃうこともあります。そして、次の日にただ後悔してしまうわけです。
十分飲み食いしたはずなのに、なぜあんなにカロリーが高いものを1人前食べたくなってしまうんでしょうか!?
私自身この甘い誘惑を断ち切るために徹底的に調べてみたところ、驚くべきことが分かりました。
というわけで、今回は飲んだ後になぜ食欲が爆発してしまうのかについてお伝えします。
目次
これまで言われてきた理由
お酒を飲むと必ず〆の食べ物が欲しくなりますよね。
〆の食べ物というのは、大抵が麺類やご飯ものなどの炭水化物です。このようにアルコールが入ると炭水化物が欲しくなる理由は、これまでも次のように言われていました。
- アルコールの分解にぶどう糖が必要だから
- 酔って理性が働かなくなっているから
まずはこれらについて、順番に解説していきます。
アルコールの分解にぶどう糖が必要だから
お酒を飲んで酔う原因物質であるアルコールは、体にとっては毒物です。そのため、体はアルコールを分解して無毒化しようとします。
この無毒化を行うのが肝臓です。
肝臓がアルコールを無毒化する際には、まず最初にアセトアルデヒドという物質に分解します。アセトアルデヒドも体にとっては毒なので、肝臓は更にこれを分解しようとします。
このアセトアルデヒドを分解する時に大量のぶどう糖が必要になるのです。脳は速やかにアセトアルデヒドを分解するために、ぶどう糖をたくさん補給するように指令を出します。そのため、炭水化物が食べたくなってしまうのです。
しかし、飲んでる時はおつまみも食べているため、血糖値はかなり高い状態です。それでも脳にとっては毒物が体内に存在しているのは危険な状態です。その状況を脱するために、脳は構わず糖分を摂取するように指令を出してしまうのです。
酔って理性が働かなくなっているから
酔うと普段抑圧している感情が開放されます。
悩みがある人であれば、愚痴を語り出したり、真面目な人であれば、やたらと明るくなったりするわけです。
このように酔うと普段我慢していることが解放されてしまうため、飲んだ後のラーメンを食べてはいけないという理性も働かなくなるのです。
私の場合は、完全にこれですね…。「お酒飲むこと自体が、体にあまり良くないんだから、どうせならラーメンまで食べちゃえ~」ってなっちゃうんです。
このようにお酒に酔ってしまうと、普段食欲に歯止めをかけるべき脳が、むしろどんどん食べろと指令を出してしまうわけです。
しかし、最新の研究ではお酒を飲んだ後の食欲爆発モードの理由がこれだけではないことが分かってきました。
次は最新の研究結果を紹介します。
最新の研究結果
お酒を飲むと食欲が爆発するのには、別の理由があることが分かってきました。
複数のマウスのお腹に、人間に換算するとワインボトル2本分の量のアルコールを3日間連続で注入しました。すると食事の量が平均して25%も増加したそうです。
これは脳の中で食欲を支配している神経細胞を刺激する、アグーチ関連タンパク質(AgRP)という物質が、活性化しているからと考えられています。
つまり、酔っぱらった時点で、食欲のタガが外れてしまうわけです。
確かに私の場合、アルコールの量が少なくても酔うと、とにかくお腹いっぱい食べたくなっちゃうんですよね…。特にビールを飲むと炭酸で胃腸が刺激されて、更に食欲が爆発してしまいます。
とにかく、お酒を飲んだ後はラーメンに限らず、食欲を増加させてしまうようです。
では、どうしたら飲んだ後に余計な物を食べずに済むのでしょうか?その対策を考えてみます。
対策はとにかく弱い酒を飲むこと!?
お酒を飲んだ後の食欲はどうしたら抑えられるのでしょうか?
そのカギは人間が満腹を感じる仕組みにあります。
人間が満腹を感じるのは次の2つの働きによるものです。
- 脳の満腹中枢が血糖値の上昇により食欲を抑制する
- 胃に食べ物が満ちることで物理的な膨満感を感じる
お酒を飲んだ時には、1つ目の満腹中枢の働きは、抑制されてしまうため期待できません。
そこで、2つ目の物理的な膨満感がポイントになります。胃に食べた物が詰まっていれば、それ以上の食欲は抑えられます。
具体的には次の2つが有効です。
- 薄めのハイボールや酎ハイなどを飲む
- 野菜など食物繊維の多い食べ物を中心に食べる
泥酔すると脳は大量のぶどう糖を欲しがってしまうので、弱いお酒を飲んでほろ酔い程度に留めましょう。特にハイボールや酎ハイは、ウィスキーや焼酎などの蒸留酒を割ったお酒なので、カロリーが低めです。
また、食物繊維は消化に時間がかかるため、物理的な膨満感を感じやすい食べ物です。更に野菜全般はカロリーが低いのも良い点です。
単純ですが、飲み会が始まったら、積極的に野菜サラダを食べてお腹を満たしてしまい、酔い過ぎないように、ほろ酔い状態をキープするのが一番良い方法なのです。
まとめ
飲んだ後にラーメンが食べたくなるのは、必然の理由だったんですね~。
もう一度おさらいすると次の3つになります。
- アルコールの分解にぶどう糖が必要だから
- 酔って理性が働かなくなっているから
- 食欲を刺激する神経物質が活発に働くから
体や脳の機能上、お酒を飲んでしまうと食欲が爆発してしまうようになっているのです。
どうしてもこれを防ぎたければ、野菜などのカロリーの低い食べ物でお腹を満たしてしまうのが、一番手っ取り早い方法です!
つまり、飲んだ後のラーメンを防止したければ、人の分の野菜サラダまでなりふり構わず食べてしまえという事です…。是非、私も実践したいと思います^^;