現代の日本は世界中の料理を楽しむことができます。中でも東南アジアの料理、いわゆるエスニック料理はとても人気があります。
エスニック料理は様々な香辛料やハーブを使った料理が多いのが特徴です。中でも最近人気が高まっているのが、タイ料理に多く使われているパクチーです。
独特の香りが特徴で、その香りにやみつきになる人が増えています。
私の場合、仲間と食事に行った時に、誰かが「パクチー抜きでお願いします」と言った場合、「じゃあ、抜いた分を私のに追加してください」と言うくらいパクチーが好きです!
そんなパクチーですが、全く同じ香りがするコリアンダーやシャンツァイというハーブもあります。一体これらの違いは何なのでしょうか?
そして、なぜ名前が違うのでしょうか?違いを説明できるとちょっとカッコいいかもしれませんよ!
というわけで、今回はコリアンダーとパクチーとシャンツァイの違いについてお伝えします。
目次
それぞれの違い
コリアンダー、パクチー、シャンツァイと色んな名前のハーブが色んな料理に登場しますが、これらは一体何が違うのでしょうか?
早速、それぞれの違いを見ていきましょう。
植物学上の分類
植物学上の分類は、全てセリ科に属している1年草の植物です。
つまり、コリアンダー、パクチー、シャンツァイは実は全く同じ植物を指しているのです!
古くから食用にされている植物で、アフリカ北部の地中海沿岸や地中海東部の地域が原産の植物です。
ポルトガル語ではコエンドロと呼ばれているため、和名も同じなのです。しかし、日本ではコエンドロなんて呼ばれることはほとんどありません。
呼び名が違う理由
それぞれ、同じ種別なのになぜ呼び名が違うのでしょうか?
それぞれの違いは単なる言語の違いです。
- コリアンダー ⇒ 英語(coriander)
- パクチー ⇒ タイ語(ผักชี)
- シャンツァイ ⇒ 中国語(香菜)
このように国によって呼び名が違うだけで、全く同じ植物を指しています。例えばスーパーで”パクチー”という名前で売られていても、インド料理にも中国料理にも使えるので、心配無用です。
というわけで、これらは全て同じ植物なわけですが、日本では呼び名がバラバラになっています。一体なぜなのでしょうか?
今度は日本での呼び名の違いの理由を見ていきましょう。
一般的な違い
日本の場合は、コリアンダー、パクチー、シャンツァイと呼び名が分かれています。
これは使われている料理や利用目的などが関係しているからです。
それぞれの呼び名の場合、どのような利用目的なのかを見ていきましょう。
コリアンダー
コリアンダーという呼び名の場合は、概ね次のような特徴があります。
- 種子や種子を挽いた粉末状のスパイスを指す場合
- インド料理で使われる場合
- 英語圏の国の料理で使われる場合
コリアンダーの種子はとても良く使われるスパイスです。コリアンダーと言った場合、日本ではスパイスを意味することが多いようです。
私の場合、インド料理が大好きなので、個人的にはどんな料理に使われているものでも、コリアンダーと呼んでしまいます。
パクチー
日本ではパクチーという呼び名が最も一般的ですね。
パクチーと呼ぶ場合は次のような特徴があります。
- タイ料理を始めとしたエスニック料理で使われる場合
- 単にハーブとして販売される場合
独特の強い香りは、エスニック料理にぴったりです。そのため、エスニック料理で使われる場合はパクチーと呼びます。
スーパーなどで売られる場合も、英語名の”コリアンダー”ではなく、”パクチー”という名前の事がほとんどです。
私もハーブとして食べる場合は、タイ料理が一番好きです。
シャンツァイ
日本ではシャンツァイと呼ぶことは実はあまりありません。
シャンツァイ(香菜)は中国語のため、中国料理で使われる場合はシャンツァイと呼びます。しかし、実際に中国料理店でも、パクチーで通じてしまいます。
日本人でシャンツァイという呼び名を使う人は少ないようです。
まとめ
コリアンダーとパクチーとシャンツァイは全く同じ植物でした。
料理に使う場合も区別する必要はありません。
呼び名の違いは、単なる言語の違いなのですが、日本の場合は使われる料理や目的によって、呼び名が変わるところが複雑な所です。
それぞれが同じ植物を指していることさえ理解していれば、普段は”パクチー”と呼んでいれば問題ありません。
独特のクセのある香りが苦手という人も多いですが、その強い香りがエスニック料理を引き立ててくれるので、毛嫌いせず是非試してみてくださいね!