イカとタコの違い!足の数から栄養まで徹底比較!

イカタコは日本人に馴染みの深い魚介類ですよね。

見た目がちょっと気持ち悪いですが、和食の食材として、様々な食べ方があります。イカだったら刺身や一夜干し、てんぷらや煮物など色んな料理にできます。

私なんかはイカの一夜干しをおつまみにして日本酒を飲むのが大好きです。

一方のタコですが、私の場合は何と言ってもタコ焼きですね!

そんな私たちにお馴染みの魚介類であるイカとタコですが、ある日その違いがとっても気になってしまいました。このイカとタコは、骨が無い軟体生物なので、似てるようですが、実は違いってたくさんありますよね?

そこで、その違いを調べてみると、色々と面白いことが分かりました!

というわけで、今回はイカとタコの違いを次の3つに分けてお伝えしていきます。

  • 生物学上の違い
  • 体の構造の違い
  • 栄養の違い


是非、最後までお付き合いくださいね!

スポンサーリンク


目次

生物学上の違い

まずは生物学上の違いを見ていきましょう。

イカやタコは、生物学上では頭足類と呼ばれています。

イカやタコは、一見すると頭のように見える部分が胴体で、その下に頭部があり、その頭部から足が出ています。

そんな構造をしているため、頭足類なんて呼ばれているわけです。

ちなみに学術的な分類ですが、イカの方は「軟体動物門 頭足網 十腕型上目」でタコの方が「軟体動物門 頭足網 蛸型亜網 八腕型上目 タコ目」なんだそうです。

学術上の分類を書かれても、なんのことだか分からないですよね…。要は「単体動物門 頭足網」まで同じなので、イカとタコは親戚のようなものだということです。

そんなイカとタコの生物としての違いは次の2つです。

  • 知能レベル
  • 生息場所


順番に見ていきましょう!

知能レベル

イカとタコの大きな違いは、知能レベルの差です。実はタコは非常に頭が良いのです!

骨が無い動物(無脊椎動物)の中では、最も頭が良いと言われていて、学習能力や応用力が非常に高いことが知られています。

例えば蓋が付いた容器の中にエサを入れておくと、その蓋を回し開けて中のエサを食べたりします。

また、人間が捨てたココナッツの殻を使って、身を守る盾にしたりと、道具を使うような知能も持ち合わせています。

生息場所

イカの生息場所は浅い海から深海まで、海の中に広く生息しています。しっかりと海の中を泳いで動き回っていることも特徴の一つです。

一方のタコの方は、海の中の岩場や砂地に生息していて、泳ぐというよりも海底を這い回っているような感じです。

というわけで、生物学上の違いをまずは見てきたわけですが、タコが頭が良いという以外は、特に驚くような違いは無いですよね。

でも、何と言っても体の構造に大きな違いがあります。

次はそれぞれの体の構造の違いを見ていきましょう!

スポンサーリンク


体の構造の違い

イカとタコはどっちもグニャグニャな体をしてますが、細かく見ていくと色んな違いがあります。

大きなものは次の4つです。

  • 吸盤の違い
  • 足の数
  • スミの違い
  • イカには殻がある?


それぞれ順番に見ていきましょう!

吸盤の違い

イカにもタコにも、吸盤がありますよね。

でもイカの吸盤はタコのものとは微妙に違います。

イカの中には吸盤の中に鋭いスパイク状のトゲが並んでる種類があります。

このトゲは、捕まえた獲物を逃さないようにするための物と言われています。

そういえば、イカの吸盤には固いつぶつぶがあるような気がします。あの固い感じが個人的に好きなんですが、それがそのトゲなのかもしれませんね。

足の数

イカの足の数は10本で、タコの足の数は8本です。まぁ、ここまでは有名ですよね。(正確には足じゃなくて腕なんだそうですが、足と言った方がしっくりくるので、そう呼ぶことにします。)

でも、実はイカの足も正確には8本なんです!

イカの10本の足のうち2本は吸盤が先端に集中している触腕と呼ばれるものなんです。

イカはこの触腕を上手に使って、獲物を捕らえます。

ちなみにイカは自分の身に危険が及ぶと、この触腕を引きちぎって逃げることがあるので、時には足が9本以下になっちゃってる時もあります。

一方のタコの方ですが、8本の足のうちの1本は先端が生殖器になっています。この先端部分から精莢(せいきょう)という精子が入ったカプセルを出して、メスの体内に受け渡すのです。

ということは、つまり、私たちは知らない間にタコのオチ〇〇ンを食べてしまってかもしれないってことです。なんとも衝撃的な話ですね^^;

また、タコは敵に捕まった時に足をちぎって逃げることがあります。そしてちぎれた足は、トカゲのしっぽのように新しく生えてきます

ところが切り口の形状によっては、2本になって生えてしまう事もあるため、時には足が9本以上になってしまうこともあります。

記録に残る中では、96本足のタコが捕獲されたこともあるんだとか。その姿を想像すると気持ち悪いですね…。

スミの違い

イカもタコも身の危険を感じるとスミを吐きます。

でも、そのスミの用途は微妙に違うんだそうです。

イカのスミは粘りがあり、吐き出された後もしばらくまとまったままです。

一方のタコのスミはサラサラとしていて、吐き出された後にパッと広がります。

イカの方は、吐いたスミを自分の体に似せて身代わりにすることで、スミをおとりにしてして逃げるのが目的で、タコは煙幕のようにして、敵の目をくらますのが目的だからと考えられています。

ちなみにイカのスミは料理に使われることが多いですが、タコのスミは使われることがありません。

別にタコのスミが不味いからというわけではなく、単にタコのスミは量が少な過ぎるからなんだそうです。

イカには殻がある?

イカやタコなどの頭足類は最初からあのようなグニャグニャした体だったわけではなく、元々は甲羅や貝のようなもので体が覆われた動物でした。

しかし、進化の過程で、そのような固いもので体を覆うよりも、色んな隙間に入り込めたりする、軟体動物になる方がメリットがあると判断したわけです。

タコの場合は甲羅や貝殻のようなものは、完全に退化して無くなってしまっていますが、実はイカには貝殻が存在しています

種類によって違いはありますが、体の中に小さな固い部分が存在します。それは、骨に近い弾力のあるものから、石灰質で甲羅のような材質だったりします。

イカの一夜干しやスルメみたいな丸ごと食べるような場合に、この固い部分が見つかることがあります。

イカは柔らかいものだと油断していると、思わぬ固さで口の中が傷ついちゃうこともあったりします。

イカを食べる時は頭の隅に入れておくと良いかもしれませんね。

というわけで、イカとタコの体の構造の違いを見てきました。

最後は食べた時の違い、主に栄養の違いを見ていきましょう。

スポンサーリンク


栄養の違い

イカとタコは私たち日本人にとって馴染みの深い食材です。

そうなると、栄養の違いも気になるものですよね。

そこで、イカとタコの栄養を比較しやすいように表にしてみました。

【イカとタコの栄養素の量(100gあたり)】
栄養素 イカ タコ 備考
カロリー 88Kcal 76Kcal タコの方が少し低カロリー
タンパク質 18.1g 16.4g
脂質 1.2g 0.7g
炭水化物 0.2g 0.1g
ビタミンA 13μg 5μg
ビタミンE 2.1mg 1.9mg
ビタミンB1 0.05mg 0.03mg
ビタミンB2 0.04mg 0.09mg タコが唯一上回ってるビタミン
ビタミンB3(ナイアシン) 4.2mg 2.2mg
ビタミンB6 0.2mg 0.07mg
ビタミンB12 6.5μg 1.3μg
ビタミンB9(葉酸) 5μg 4μg
ビタミンB5(パントテン酸) 0.54mg 0.24mg
ビタミンB7(ビオチン) 4.7μg
ビタミンC 1mg
ナトリウム 300mg 280mg
カリウム 270mg 290mg
カルシウム 14mg 16mg
マグネシウム 54mg 55mg
リン 250mg 160mg
0.1mg 0.6mg
亜鉛 1.5mg 1.6mg
0.34mg 0.3mg
マンガン 0.01mg 0.03mg
ヨウ素 3μg
セレン 42μg
クロム 1μg
モリブデン 1μg
※データの引用元
「カロリーSlism」のイカタコ

こうして見てみると、イカの方がビタミン含有量がやや多く、タコの方がミネラルの含有量が多いのが分かります。

とは言え、その差はそんなに大きくありません。

実はイカとタコの大きな違いは、アミノ酸の一種であるタウリンの量です。

タウリンは疲労回復にとても効果がある物質で、栄養ドリンクにもタウリンが含まれている商品があるので、聞いたことがあると思います。

イカやタコは全身が筋肉です。そのため、体を疲れにくくすることがとても重要なので、タウリンを多く含んでいるのです。

タコも多くのタウリンを含んでいますが、イカは常に泳ぎ回っているので、特にたくさんのタウリンを含んでいます。

最も多いのがヤリイカで100g中にタウリンを700mgも含んでいます。

体が疲れた時にはイカがおすすめですよ!

スポンサーリンク


まとめ

イカとタコは似てるようで、違いがたくさんあるんですね。

最後に違いを簡単にまとめておきますね!

  • イカは常に泳ぎ回っていて、タウリンの量も多い肉体派!タコは頭が良く、道具を使うこともある頭脳派
  • イカの吸盤にはトゲがある
  • イカのスミは変わり身の術、タコのスミは煙玉の術
  • イカの足は10本のようで、本当は8本、タコの足は9本以上になることがある!
  • イカの体内には殻がある


このように、細かい部分では色々な違いがあるのがイカとタコです。

イカやタコを見た時に、こんなことを頭の隅に入れておくと良いかもしれませんね!

でも、私にとって正直、一番大事なのは食べた時の美味しさです。

個人的には軽く炙ったイカをつまみにして飲む日本酒が大好きなので、やっぱりイカが良いですね^^

あ~イカが食べたい!