どんな食べ物にも賞味期限や消費期限があります。うっかり期限が切れてしまい泣く泣く捨ててしまうなんてこと、よくありますよね。
でも、私は少しくらい賞味期限や消費期限を過ぎた食べ物でも、もったいないので構わず食べちゃいます。
しかし、これってとても危険な事です。更には保存方法を間違っていると、期限内であっても危険な場合があります。
いったいなぜなんでしょうか?
というわけで、今回は賞味期限と消費期限の違いや、正しい保存方法についてお伝えします。
目次
賞味期限
まずは賞味期限から見ていきましょう。
多くの食品についている賞味期限には、こんな意味があります。
賞味期限とは?
賞味期限とは、メーカーが指定した方法で保存した時に、味や風味、安全性を保障する期間です。
賞味期限には次のような特徴があります。
- 安全性よりも品質を重視した基準
- 品質が劣化しにくい加工品に使われる
- 賞味期限が3ヶ月以内の場合は年月日で、3ヶ月以上の場合は年月で表現される
賞味期限が使われる食品は、お菓子やインスタントラーメン、調味料、缶詰、乾物などです。
ある程度長期間の保存が可能な保存食であっても、時間と共に風味は落ちてしまうものです。そのような食品の場合は賞味期限で表現されているわけです。
また、塩や砂糖のような更に長期間の保存が可能なものに関しては、賞味期限の表示すら省略されている場合もあります。
ちなみに賞味期限は、メーカーが指定した保存方法の場合だということです。大抵の場合は「未開封の状態」が指定されているため、開封済みの場合は賞味期限の保証がなくなることに注意が必要です。
賞味期限を過ぎるとどうなる?
では、賞味期限を過ぎた食品はどうなっちゃうのでしょうか?
メーカー指定の保存方法をした場合は、すぐに危険な状態になることはありません。基本的には次のような味や風味の劣化が問題になります。
- 液体の食品
- お菓子やインスタントラーメン
- 冷凍食品
水分と脂肪分が分離して、美味しくなくなる。
脂肪分が酸化して、美味しくなくなる。
水分が蒸発して乾燥したり、脂肪分が酸化して、美味しくなくなる。
このように賞味期限を過ぎた食品の変化は、風味の劣化がほとんどです。そのため、ほんの少ししか賞味期限を過ぎていなくて、味もそんなに変化が無ければ、食べてしまっても問題ない場合が多いのです。
ただし、何度も言いますがこれはメーカー指定の保存方法の場合です。開封済みの物などは腐っている可能性もあるので、十分注意してください。
消費期限
さて、次は消費期限についてです。
消費期限は賞味期限と違いこのような意味があります。
消費期限とは?
消費期限とはメーカーが指定した方法で保存した時に、安全に食べられる期間の事です。
なんだか賞味期限と似てますが、消費期限の方には次のような特徴があります。
- 安全性を重視した基準
- 概ね5日以内に品質が劣化する食品に使われる
- 急速に品質が劣化する生鮮食料品や総菜などに使われる
消費期限が使われる食品は、すぐに傷んでしまう食品です。味や風味はもちろん、雑菌が繁殖しやすくすぐ腐ってしまうような食品であることがほとんどです。
そのため、消費期限を過ぎた食品を食べるのは、危険なのでやめましょう!
消費期限を過ぎるとどうなる?
消費期限を過ぎた食品を食べるのは、とても危険です。
食べ物を急速に傷ませる一番の原因は雑菌です。生鮮食料品や総菜などは、あっという間に雑菌が繁殖してしまいます。
しかし、厄介なのは、全ての細菌が有害なわけではない事です。
例えば納豆や漬物、ヨーグルトなどの発酵食品には、無数の細菌がいますが、食中毒を起こすようなことはありませんよね。このように腐った臭いがして、見た目もグジュグジュになっている食べ物でも、安全な場合もあります。
実はこれが危険な落とし穴なのです!
消費期限を過ぎた食べ物を食べても大丈夫だったとしても、それは、たまたま繁殖していた細菌が危険なものではなかったからです。
消費期限が過ぎた食品は雑菌だらけです。もしその中に危険な食中毒菌がいれば、食中毒になる危険がとても高いため、必ず消費期限は守りましょう。
というわけで、食品を美味しく安全に食べるためには、賞味期限と消費期限を理解して期限内に食べることが重要です。
でも、これらの期限は保存方法を間違えると、短くなってしまうのです。
次は食品の保存方法の注意点を紹介します。
食品の保存方法の注意点
普段、私たちが食品を保存する時に気にしているのは、賞味期限や消費期限ばかりです。
しかし、これらの期限は正しい保存方法をした時のものです。そのため、正しい保存方法を理解する必要があります。
そこで、食べ物を保存する時に注意が必要なポイントを紹介します。
- メーカー指定の保存方法を守る
- 日光が当たるところを避ける
- “消費期限”の食品は冷蔵庫の奥に保存
これらに注意しないと、期限内でも食べられなくなってしまう可能性があります。具体的な注意点を順番に解説していきます!
メーカー指定の保存方法を守る
基本中の基本はメーカー指定の保存方法を守ることです。
私たちは賞味期限や消費期限ばかり気にしますが、これらの期限の前提は正しい保存方法をした場合です。正しい保存方法をせずに食中毒になった場合、たとえ期限内であってもメーカーからの保証が受けられない場合もあります。
一番勘違いしやすいのは、メーカー指定の保存方法は大抵は「未開封の状態」だということです。
賞味期限や消費期限だけでなく、どのような保存方法が指定されているかにも注意してください。
日光が当たるところを避ける
保存方法によく「直射日光を避け、冷暗所に保管してください」なんて書いてあることがあります。
日光が当たれば温度が上がってしまうため、それだけ早く食品が劣化します。また、光は化学反応を促進させる効果があるため、これも食品に悪影響を与えます。
注意が必要なのは、保管しておく戸棚や箱なども日光が当たらないようにする必要があるということです。
日光が当たれば温度が上がるため、当然、中に入ってる物も温められてしまいます。
直接日光が当たらなければ良いとは限らないため、保管場所には十分注意してください。
“消費期限”の食品は冷蔵庫の奥に保存
消費期限が指定されている食品は、とても傷みやすいため、冷蔵庫で保存することが必須になります。
その時に注意が必要なのが、そのような食品は冷蔵庫の奥の方に保存するという事です。
冷蔵庫の扉の棚などは、扉の開閉のたびに外気にさらされるため、すぐに温度が上がってしまいます。雑菌は高温になると繁殖しやすいため、なるべく温度変化の少ない奥の方に入れるようにしてください。
まとめ
普段、私たちは賞味期限と消費期限にばかり気を取られていますが、実は保存方法と組み合わせて考えないと危険なんですね~。
もう一度、賞味期限と消費期限の違いをおさらいしておきましょう。
- 賞味期限は長期保存が可能な食品、消費期限は長期保存が不可能な食品
- 賞味期限は品質重視、消費期限は安全性重視
- 賞味期限は少し過ぎても大丈夫、消費期限は過ぎたら食べられない
ただし、正しい保存方法を守らなければ、期限内でも危険になる可能性があります。
どちらにしても、すぐに食べきることを心がけて、ヤバいものはキッパリと捨ててしまうことを心がけてくださいね。
でも、一番良いのは、期限内に食べきれる分しか買わない計画性かもしれませんね…。