電子レンジの仕組みを簡単解説!なぜ食べ物だけ熱くできる?

私たちの生活に欠かせない電化製品の一つに、電子レンジがあります。

毎日、使わない日なんてあり得ないですよね?

でも、この電子レンジいったいなんで食べ物だけを温めることができるんでしょうか?

なんで器は熱くならないんでしょうか?

私はずっと不思議だったこの疑問を、放置できなくなってしまいました!電子レンジの仕組みを調べてみました!

そこで、今回は電子レンジの仕組みを簡単に説明したいと思います!

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目次

電子レンジの仕組み

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電子レンジは火も何も使ってないのになぜ食べ物を温めることができるのでしょうか?その原理から説明していきます!

基本原理

電子レンジの基本的な原理は、電磁波によって水の分子を振動させて、水分子に運動エネルギーを与えます。この運動エネルギーが熱に変わることで、食べ物をを熱くするのです。

この図は水分子の帯びている電気の+と-の分布を表しています。水は水素原子2個と酸素原子1個から成り立っている分子です。しかし、この図のように水素原子が微妙に傾いてくの字型になっています。

水素原子はの電気を帯びていて、酸素原子はの電気を帯びているのですが、この水素原子の傾きによって微妙な電気の偏りができているのです。

このような分子を極性分子と呼びます。

そして、この電気の偏りが、温める時のポイントになります。

通常水分子の向いている方向は、下の図のようにバラバラです。

しかし、水は電気が偏っているため、そこに電磁波を照射すると、電磁波の方向に水の分子が一斉に向きを変えます。

水の分子が向きを変えるのは電磁波の方向なので、後は電磁波の照射されている方向を高速で変えてあげれば、水の分子も高速で振動するします。こうしてどんどん激しく振動した水分子は、その振動のエネルギー熱エネルギーに変えて、どんどん熱くなっていくのです。

マイクロウェーブを発生させる仕組み

電子レンジの中には、水の分子を振動させるための電磁波を出すマグネトロンという真空管装置があります。食べ物を温めるためのポイントはいかに高速で電磁波の方向を変えるかです。

このマグネトロンは2.45GHzもの高周波を出すことができます。これは1秒間に24億5千万回も電磁波の方向を変えているということです。

ちょっと想像もつかない回数ですね。

電子レンジは凄まじい速度で水分子を振動させているのです。

中身だけ熱くなる理由

電子レンジで食べ物を温める場合、中身の食べ物だけ温まって、容器は熱くなりません。(もちろん中身の熱が容器に移って熱くなることはあります)

これは、容器には、電気の偏りのない物質で、なおかつ電磁波を透過してしまう素材(ガラスやプラスチック、陶器など)が使われているからです。

多くの物質は、電気の偏りの無い、無極性分子です。

そして、実は水分を含まない食べ物を温めることはできません。

例えば、あんぱんなんかを温めると、外側のパンの部分はあまり水分を含まないので、さほど熱くなりません。しかし、中のあんこは水分が多いので熱くなります。

そのため、外はひんやり、中は熱々になったりします^^

外の物が熱くならない理由

2.45GHzもの高周波の電磁波が出ているのに、外の物が熱くならないのはなぜでしょうか?

電子レンジの出すマイクロウェーブは、金属を透過することはできずに反射してしまいます。またマイクロウェーブの振幅は約12cmなので、隙間が12cmより狭い金属の間を通ることができません

電子レンジの窓にはマイクロウェーブを反射する素材に、小さな穴が開いた板が貼ってあるので、外にマイクロウェーブが出ることはないんです。

電子レンジの窓の網目状の板は、何でもないようなものに見えて、実は外側の物を守るための重要な物なんですね!

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電子レンジの使い方のNG例

これまでに説明したことを踏まえると電子レンジを使う際には、色々と気を付けないといけないことがあります。

玉子

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これをやる人はさすがにいないと思いますが、玉子を直接、電子レンジで温めると玉子が爆発します。原因は温められた水分が水蒸気になり、殻の中の圧力が増して、一気に爆発してしまうからです。

玉子以外にも通気性の悪い、皮に包まれた食材を温めると爆発するので危険です!

液体のもの

飲み物などを100℃まで温めるのは危険です。温めると対流を起こすサラサラした液体は比較的安全ですが、あんかけなど、対流しずらい液状のものは、100℃まで温めると突然沸騰して、爆発を起こしてしまいます。

液体の物は沸騰するまで、温めないのが基本です。

金属

金属を電子レンジに入れるのは最も危険です。金属にマイクロウェーブを当てると、金属の先端の部分からマイクロウェーブによって、強いエネルギーを得た電子が飛び出して、稲妻が走ります。

稲妻は金属を溶かし、電子レンジ自体にもダメージを与えるので、とっても危険です!

うっかりしてしまいやすいのが、アルミホイルで包んだ食べ物を温めてしまうことです。

アルミホイルを電子レンジで温めると稲妻が飛んで、アルミホイルから火が出ます。実は私もやったことがあります。ビリビリなんてすごい音がして、激しい火花と煙が出ました。

火災などの危険もあるので、注意しましょう!

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爆発しちゃう物でも温める方法!

最後におまけとして、電子レンジで爆発してしまうものでも、上手に温める方法があります。

実は玉子などはマイクロウェーブを直接当ててしまうと中の水分が直接、熱くなってしまうため爆発します。そこで、玉子に直接マイクロウェーブを当てなければ良いのです!

マイクロウェーブは直径12cm以下の穴は通れないので、水を入れたお椀に卵を入れて、その上から小さい穴が開いた電波を通さない材質の物で囲ってしまえば良いのです。

で、その原理を利用した電子レンジでゆで卵を作るグッズがこちらです!

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まとめ

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電子レンジで食べ物を温める原理は、水の分子を激しく振動させることでした!

つまり、全然水分を含まない乾いた食べ物は電子レンジでは温めることができないんです。

1秒間に20億回以上も水の分子をシェイクするという、凄いことをやっています。ミクロの世界で激しいことをやっているんですね、電子レンジは^^

乾いた食べ物を温めることってあまり無いので、気付きませんでしたが、電子レンジの意外な弱点ですね!

電子レンジはすぐに食べ物を温めることができて便利ですが、温めすぎると危険なので、ほどほどに温めるようにしてくださいね!