JRの路線名には、私の中でずっともやもやしているものがあります。それは山手線です。山手線が正しいのか?山の手線が正しいのかどっちなのでしょうか?
子供の頃からの疑問にはっきりと決着を付けるため、調べてみました!
というわけで、今回は山の手線と山手線の違いについてお伝えします!
目次
山の手線と山手線の違い
山の手線と山手線、いったい何が違うのでしょうか?実は呼び方の違いだけで、違いはありません。どちらも東京の都心を走る環状線を指した名称です。
しかし、同じ路線の事を指してはいても、厳密には呼び名は一種類です。どちらかは間違った呼称です。みなさんはどちらの名前で呼んでるでしょうか?
正しいのはどっち?
実は山の手線が正しい呼び名です。正確には「山手線」と表記して「やまのてせん」と読むのが正しいです。
ちなみに私は日常的に「やまてせん」と呼んでいました。「山手線」て書いてあったらそう読むのが自然の結果です…。
というわけで、以下「山手線」と表記しますが、「やまのてせん」と読んでくださいね(^_^)
山の手線の歴史
それでは、なぜ山手線の呼び名は混同されるようになったのでしょうか?それは山手線の歴史を見てみると分かります。
「やまのてせん」から「やまてせん」の時代
山手線が開業したのは大正から昭和にかけての時代で、その時の開業の申請書には「山ノ手線」と表記されていました。そのため、戦前までは「やまのてせん」という呼び名で通っており、誰も「やまてせん」と呼ぶ人はいませんでした。
しかし、戦後、外国人にも分かりやすくするようにと連合国軍最高司令官総司令部(長い名前だなぁ…)から指示されたため、全ての駅名にローマ字を併記することになりました。
当時の国鉄の中では山手線のことを通称で「やまて」と呼んでいたため、国鉄職員はついうっかり「YAMATE」と表記してしまいました。かくして、山手線は「やまてせん」が正式な呼び名になり、一般に定着してしまいました。
「やまのてせん」に回帰の時代
しかし、1971年に群馬県にあった長野原線が吾妻線に改名しました。この吾妻線は「あがつません」と読むのですが、「あづません」と間違えて読まれないようにするために振り仮名を振ることにしました。これをきっかけに全国の路線の名称にも振り仮名を振ることが決まりました。
そこで、山手線の名称に振り仮名をつけようとしたところ、根岸線の駅名に山手駅(やまてえき)が存在していて間違えやすい事や、元々は「やまのてせん」が正しい事などから、晴れて元通り「やまのてせん」の振り仮名が振られ、正式名称になりました!
山の手線豆知識
そんな歴史ある山手線ですが、調べてみると知らないことが多くて面白いです。そこで、最後に山手線に関する豆知識をお伝えしておきます。
山の手線は日本有数の利用者数
まずはなんといっても、山手線の乗降客数です。JRには平均通過人員というデータがあります。これはその日にその路線を利用したお客の人数をその日に走った電車の走行距離(Km)の合計で割った数です。
この数字は山手線がJRの中でもダントツトップの約107万人です。第2位の埼京線が約72万人で、第3位の東海道線は約34万人なので、凄い人数ですね!
実はそんなに混雑してない
山手線の利用者数は日本一だということが分かりました。通勤ラッシュのニュース映像でもよく山手線が使われているため、山手線は混んでるというイメージです。
しかし、なんと山手線は意外にも混んでない路線なのです。電車の適正な輸送人数に対して、実際に乗車しているお客の率を表した混雑率というデータでは、山手線のどの区間の混雑率もワースト10位どころかワースト30位(私鉄も含んだ順位)にも入っていません。
ちなみに混雑率ワースト1位は東京メトロ東西線の木場-門前仲町の区間で混雑率200%です。私も通勤でこの区間を使っていたことがありますが、なんというかすさまじい圧力です…。
内回りと外回り?
通常電車の進行方向を表す時は、東京駅方向に向かう電車を上り、東京駅と反対方向に向かう電車を下りと言います。しかし、山手線は東京駅を含む環状線のため、どの電車も上りであり下りでもあるため、山手線だけは外回り、内回りという表現を使います。
しかし、はっきりいって外回りとか内回りとか言われても、それで進行方向がピンと来る人は少ないのではないでしょうか?というわけで、外回りと内回りの見分け方は次の二つのポイントを抑えると分かりやすいです。
- 電車は左側通行
- 時計回りは外回り、反時計回りは内回り
道路と同じで電車も左側通行になるように作られています。
左側通行なので、時計回りで走る方が外側、反時計回りで走る方が内側を走ることになります。
やはり、この二つのポイントを知らなければ、外回りとか内回りとか言われても分からない人がほとんどなので、最近では、駅構内のアナウンスで、外回り内回りという表現を使っているのは聞かなくなりました。単純に上野方面とは品川方面という表現を使っている場合がほとんどです!
まとめ
今回は山手線の正しい呼び名から、山手線の豆知識などもお伝えしました。
山手線は「やまのてせん」が正しい名前でした。私はずっと「やまてせん」と呼んでましたが、完全に呼び方間違えていました。でも、私の友人でもほとんどの人が「やまてせん」と呼んでるので、やっぱりそっちの方が正しいのではないかと思ってしまうんです。
それに戦後しばらくは「やまてせん」が正式名称だったわけですしねぇ(^_^;)
というわけで、まだ、納得がいかない管理人でした!