アメリカ合衆国大統領選挙は4年に1度のビッグイベントです。アメリカの大統領は世界に大きな影響力があるため、毎回世界中が注目しますよね!
日本の場合は頼りない人ばかり、総理大臣に選ばれてしまいます。その時に議席数の多い党から、その党の都合で選ばれてしまいます。
アメリカみたいに自分の国のリーダーは、自分達の投票で決めたいよな~って思うのは、私だけじゃないかもしれませんね。
そんなわけで、大統領選挙になるといつも注目するわけですが、ニュースで見ていても、大統領選挙の仕組みはよく分からない事ばかりです。なんだかアメリカ中の州で何回も何回も選挙をやっていて、いったいいつ候補者が決まって、どうやって大統領が選出されるのか分からないことばかりですよね。
「○○州では、○○候補が勝利しました。」なんてニュースでよく聞きますが、いったいそれがどんな影響があるって言うんでしょうか?
そこで、今回はアメリカ合衆国大統領選挙の仕組みについて調べてみました。やっぱりややこしかったので、分かり易く解説していきます!
目次
全体の流れ
まずは大統領が選出されるまでの流れからです。
アメリカ大統領選挙は下の画像のような流れで進んでいきます。
アメリカの大統領になるには、共和党か民主党のどちらかの党から候補者に指名され、党の代表となる必要があります。その党の代表候補を決めるための選挙が予備選挙です。この予備選挙は大統領選挙のある年の2月~6月にかけて行われます。
ニュースでよく聞く「○○州では、○○候補が勝利しました。」というのは、実はこの予備選挙のことなんですね。
大統領候補達は、予備選挙前の準備期間も含めれば、本選挙まで1年以上も選挙活動を行います。その間アメリカ中を飛び回って支持を訴えるわけです。
タフじゃないと大統領なんて務まりませんね。サラリーマン生活ですら、続けられなかった貧弱な私には、絶対に無理ですね…。
こうして、各党の候補者が選出されると、それぞれの党の候補者が大統領の座をかけて一騎打ちの選挙を行います。これを本選挙といいます。本選挙は7月~11月にかけて行われます。
というわけで、次は、予備選挙と本選挙のそれぞれを説明していきます。
予備選挙
大統領選挙の候補者になるためには、まず、民主党か共和党の公認を受けなければいけません。つまり、本番の大統領選挙の前にそれぞれの党の中で公認を受けるための予選を勝ち抜かなければならないわけです。これが予備選挙です。
2080年の民主党の予備選挙では、ヒラリー・クリントン氏とバラク・オバマ氏が熾烈な争いをして、連日ニュースを賑わせました。そのため、共和党の予備選挙のことはおまけ程度しか報道されず、あたかも二人の争いが本選挙かのような錯覚を覚えるくらいの勢いでしたね~。
大統領選挙を争ってるのは、この2人だと思った人も多いのではないでしょうか?少なくとも私はそうでしたよ…。
予備選挙の仕組み
予備選挙は各党の党員が中心となる有権者が投票して候補者を選ぶわけですが、有権者が直接候補者を選べるわけではなく、各党の代議員と呼ばれる人の投票によって候補者を決める間接選挙の方式をとっています。党の代表となるのは一番多い代議員の票を得た候補者です。
共和党、民主党、それぞれの大統領候補者は、両党ともに7月~8月に行われる全国党大会での選挙により選出される。代議員とはその選挙の投票権を持つ人の事を指す。
この代議員の数は、各州の人口に応じて配分されている。各州での予備選挙では、あらかじめ自分が投票する大統領候補を公表している代議員候補がおり、投票結果の各大統領候補の得票数の比率によって、その候補に投票することを約束している代議員が選出される。
例えばある州で代議員数が10の場合、予備選挙での得票数の比率がA候補が50%、B候補が30%、C候補が20%だったとすると、A候補に投票予定の代議員が5人、B候補に投票予定の代議員が3人、C候補に投票予定の代議員が2人選出される。
代議員の選出方法は基本的には、どの州もこのような比例配分で選出されるが、共和党の場合は、最も得票数の多かった候補が、代議員を総取りする州もある。
また、民主党の場合は、全国党大会で自分の意思で投票先の候補を決められる特別代議員も存在している。
日本の総理大臣も国政選挙で選ばれた国会議員が、投票して選ばれるので、それと同じと考えるとイメージしやすのではないでしょうか。
この代議員の選出方法は、予備選挙以外に党員集会というものがあります。
党員集会では共和党、民主党のそれぞれの党員が、集会を行い、党員同士の議論や投票によって、代議員を選出する。開催されている場所も様々で、学校や個人の家などで開催される場合もあり、党員全ての意見を反映させることを目的にしている。
党員集会にはレベルがあり、投票区、郡、連邦下院選挙区、州があり、それぞれの党員集会に参加できる代議員というのが存在している。
投票区毎の党員集会で選ばれた代議員は、郡レベルの党員集会に参加して、連邦下院選挙区レベルの党員集会に参加する代議員を選出し、同じように連邦下院選挙区レベルでは州レベルの党員集会に、州レベルでは全国党大会に参加する代議員を選出する。
このように各党員の意見を反映させながら、何段階にも分けて代議員を選出するため、その州の代議員が確定するまでには、数カ月もの時間を要する。
こうして予備選挙や党員集会で選出される代議員は、最初から投票予定の候補を決めているので、有権者が、自分の希望する候補に投票すると、各候補者はその得票数に応じて、自分に投票してくれる代議員を獲得することになります。
この予備選挙と党員大会を全ての州で実施し、最終的に最も多くの代議員を獲得した候補が、7月に実施される党大会で、その党の公認候補に選出されるのです。
党の公認候補になると
晴れて党から公認を受けることができれば、民主党、共和党、それぞれの党公認の大統領候補として、本選挙に立候補できます。
そこで、疑問なのが民主党か共和党のどちらかに所属してないと大統領に立候補できないのかということですが、それについては後述します。
本選挙
本選挙も予備選挙と同様に間接選挙方式です。有権者は投票日に特定の大統領候補への投票を約束している選挙人団に投票する形で行われます。
選挙人とは、大統領選挙の本選挙で、大統領と副大統領のペアを選出するための選挙人集会に参加する人のこと。
選挙人は各州に割り当てられていて、その数は上院議員と下院議員の数と同数で、その数は535人である。また、首都ワシントンD.C.には上下両院議員は存在しないが、選挙人だけは3人が割り当てられている。そのため、全国の選挙人の合計は538人となる。
選挙人はあらかじめ、自分が指名する予定の候補を誓約しており、各州の大統領選挙の結果、最も多く得票した候補者が決まると、その候補者を指名予定の選挙人が選出される。このように1票でも多く得票した候補者が、その州の全ての選挙人の枠を総取りできる仕組みになっている。
ただし、メイン州とネブラスカ州では、全選挙人の中の2人は最も多く得票した候補に割り振り、残りを下院選挙区毎に最も多く得票した候補に1人ずつ割り振る方式にしている。
選出された選挙人は、選挙人集会に参加し、自分が指名することを約束している候補者を大統領に指名し、過半数の指名を獲得した候補者が、大統領に選出される。
いずれの候補も過半数に達しなかった場合は、指名上位の候補の中から。連邦議会議員の投票によって、大統領が選出される。
しかし、大統領選挙になるためには事実上、共和党か民主党の公認候補になるしか道が無いため、大統領選挙の立候補者が3人以上になること自体が稀である。
大統領選挙では過半数の代議員を獲得した候補が勝利するため、270人以上の選挙人を獲得すれば、アメリカ合衆国大統領になることができるのです。よく「アメリカは直接リーダーを選ぶことができる」と言っているのを耳にしますが、厳密には直接選べるわけではないのです。
こういった選挙方式のため、獲得した票数が少ないのに、選挙人の数は多いので、大統領になれちゃうといったケースもあり、実際に2016年の大統領選挙では、ヒラリー・クリントン候補の方が得票数が多かったものの、獲得した選挙人の数ではドナルド・トランプ候補の方が多かったため大統領に選出されました。
ちなみに、選挙人は約束通りの候補に投票する義務はありません(州によっては法律で義務付けている場合もあります)。過去にも約束とは違う候補者に投票したケースもありますが、それによって選挙結果に影響が出たことはまだありません。
私なんかは、率直に疑問に思うんですが、代議員って結局、何のためにいるんですかね~。直接、得票数で決めれば分かりやすいのに…。
二大政党以外の人は大統領になれないの?
ここまでの説明を読むと、民主党と共和党の党員じゃない人は、大統領になれないように思えますよね?
もちろん、そんなことありませんよ。民主党や共和党の候補でなくとも、大統領になることは可能ですが、そのハードルはとても高いです。
二大政党以外から立候補するためには、各州で一定数以上の署名を集めなければなりません。
署名が集められなければ、その州では立候補できないため、最初からその州では選挙人を獲得することができない状態になり、大きなハンデを抱えた状態で戦わなければならず、事実上、二大政党以外から大統領になるのは不可能といわれています。
民主主義の代表みたいな国なのに、なんか理不尽な仕組みですね。
二大政党以外からも大統領が出た方が、良いことだってあると思うんですけどね~。
日本人にはなかなか理解しにくい仕組みですね。
まとめ
というわけで、アメリカのだ投了選挙の仕組みを記事にまとめてみました。
テレビのニュースなどを見ていると、各党の候補が色んな州で選挙を繰り返していますが、実はあれは予備選挙です。そうやって候補者は、ほぼ1年間ずっと選挙を戦い抜くのです。
アメリカの大統領選挙は、実にタフな戦いです。これほどまでに大変な選挙を勝ち抜いてるだけでも、かなり鍛えられます。だからこそ世界に強い影響力を発揮できるのかもしれませんね。
アメリカの大統領になろうと考えるだけでも本当に尊敬します。私なんかには到底、務まらないですね…。
所詮、私には、田舎で野菜作りながら、ブログ書いてる人生が合ってますね^^
結局説明が長すぎてなんにも解らない説明になっている。
とても解りやすいとは言い難い
おばまさん
コメントいただきありがとうございます。
確かに字ばかりで、分かりにくくて、すみません。
図なんかを追加して、分かりやすくするようにします。
yahuhichiさん
自分は、
とても解りやすかったです。
補足的な情報の出し方も
勉強になりました。
ボンゴさん
お褒めのコメント嬉しいです!
これからも分かりやすい記事を書くように努力します。
読んでいただいてありがとうございました!
本選挙の説明が、少々混乱を招きやすくなっている様に思います。 本選挙で一般市民は、選挙人には投票するということはありませんよね。ヒラリーならヒラリー、トランプならトランプの名前の欄があって、それに投票しますよね。 各州の選挙人は、一部の例外を除いて、一般市民投票の結果に準じることになっており、選挙人の票数をもって大統領が決定します。 ところが、各州の選挙人の数が、人口に必ずしも正比例していないわけです。それは、今回の様に、一般市民票数ではヒラリーの勝ち、選挙人票数ではトランプの勝ちという結果が出て来る理由の一つだと思われます。
かれんさん
コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、誤解を招きますね。
表現は修正しておきます。
丁寧なコメントありがとうございました。
分かりやすかったです。
間接選挙が二重、三重になってると思えばいいのでしょうね。
余談として、どうしてそうなったか(アメリカという国の成り立ちとの関係)の解説があれば、さらに納得しやすいと思いました。
Kurt Kobaさん
コメントしていただいてありがとうございます!
大統領選挙の成り立ちは良いテーマですね!
この記事に追記するよりも、1つの記事として成立しそうなので、
書いて見ます。